この人はエリカじゃない――
夫婦でブックカフェを営む和泉浩次郎が店に出勤すると、先に家を出て仕込みを行っているはずの妻・エリカが殺害されていた。
警察がエリカについて調べたところ、戸籍を偽っていたことがわかる。
激しく狼狽する浩次郎だったが、その理由は自らも戸籍を偽っていたためだった。
越尾圭さんの『なりすまし』を読みました。
あらすじ
和泉浩次郎が夫婦で営むブックカフェに出勤すると、妻のエリカが殺害されていた。
警察がエリカについて調べたところ、エリカが戸籍を偽っていたことがわかる。
その事実を知って激しく動揺する浩次郎だったが、実は浩次郎自身も戸籍を偽って生活していた。
さらに、保育園に通う娘の杏奈も殺害されてしまい…
感想
戸籍売買や無戸籍児に焦点を当てた作品になっています。
浩次郎とエリカはお互いに「なりすまし」と知らずに結婚したわけですが、これは偶然だけではなく、過去を詮索したがらない、過去を語りたがらない人同士が惹かれ合ったのかな?と感じました。
日本には、戸籍を持たない人が1万人ほどいるのだとか。
この数字が多いと見るか少ないと見るかは人それぞれでしょうが、私がこれまで出会ってきた人たちの中にも、1人くらいいてもおかしくない数字ですよね。
いろいろと難しい問題とは思いますが、日本は戸籍がなければ何もできない国なので、より良い解決策を探ってほしいものです。
作品の方は、もう、誰を信じれば良いのかわからない!と思うくらい、様々な事情を持った人たちが出てきます。
浩次郎は、怪しいと思った人に気を取られすぎの感がありますが、現実世界ではこれくらいが普通なのかな。
最後は先が気になって仕方がなく、一気に読み進めてしまいました。
機会がありましたらぜひ。




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