赤川次郎さんの『鼠、十手を預かる』を読みました。
あらすじ
〈甘酒屋〉を名乗る次郎吉ですが、本当の姿は、江戸の町を騒がせる〈鼠〉。
次郎吉が妹の小袖と、医師の仙田千草とともに夜道を歩いていると、押し込みの捕り物劇に立ち会うことになってしまった。
その捕り物劇の最中、顔なじみの目明かし・定吉が足をケガしてしまう。
次郎吉は、定吉が仕える同心・大谷左門から、定吉が動けない間、代わりに十手を預かってほしいと頼まれる。
その大谷は、廓通いにはまっていたが、ある日、大量の血痕を残して、遊女の紅とともに姿を消してしまう。
感想
江戸の町を騒がせる〈鼠〉こと次郎吉が、もっとも会いたくない職業である目明かしの代役を頼まれてしまいます。
このあたり、「夫は泥棒、妻は刑事シリーズ」で、泥棒の淳一が、警察から捜査協力を依頼される話に似ているでしょうか。
淳一の場合、警察に協力しつつ、自分の仕事も怠らないのですが、人の良い次郎吉は、ついつい人助けに夢中になってしまうようで…
「鼠シリーズ」の初期の作品では、次郎吉が盗みに入った大名屋敷で事件に遭遇し、それを解決するといったものが多く見られましたが、だんだんと江戸の町での人情話が増えてきたような気がします。
悪人として描かれているのは、侍や役人など、身分の高い人物であることが多いのですが、事件がメインだった初期の作品に比べ、人間がメインになってきたような気がします。
江戸の町を舞台にした作品になっていますが、小難しい話はなく、すっと入っていける作品になっています。
ただ、やはり水戸黄門や大岡越前といった、時代劇を見て育った世代でないと、少しわかりにくいところもあるのかな?
今度、息子に聞いてみたいと思います。




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