間違ったものに一度でも救われたら、それもすべて間違いだと思いますか?
書けなくなった作家の岸田紗文は、知人の紹介で東京に出てきたばかりの東雲創と同居することになる。
創は宗教2世の青年で、母親は殺人事件の加害者。
孤独な魂と魂が惹かれあうとき、この世ならざる景色が見える――。
島本理生さんの『ノスタルジア』を読みました。
あらすじ
40歳の誕生日を間近に控えた岸田紗文は、書けなくなって5年ほどが経つ小説家。
その紗文の部屋で、知人の紹介でひとまわり以上年下の青年・東雲創と同居することになる。
創は宗教2世で、母親は殺人事件の加害者。住む場所も職場もなくしていた。
2人の共同生活はうまくいっていたが、紗文のまわりで不可思議なことが起こりはじめる。
感想
書けなくなって5年ですか。長いですね。
小説に限らず、同じようなことってありますよね。
アイデアが浮かぶときは泉のように湧き出すのに、突然スランプに陥る…
年単位のスランプというのを経験したことはありませんが、小説家にとってかけない期間というのがどれほど辛いものかは想像に難くありません。
そこに、ひょっこり現れた同居人。
ゲームチェンジャーになると良いのですが、紗文の場合は5年前に消えた最愛の人の影響もあるようで…
ひと夏を描いた物語とも言えるのですが、その中にはちょっと不可思議なことも。
そういったことをさらりと混ぜてくるあたりが島本理生さんらしさなのかな。
はじめはどう読めば良いかがよくわかりませんでしたが、何も考えずに言葉の海に身を任せてみると、心地よい読書体験ができました。




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