誰もが現実において、物語の主人公になれるシステム――フラッガーシステムのデバッグテストに高校生の東條涼一が選ばれた。
テスト期間は1ヶ月。涼一は恋い焦がれる佐藤佳子との距離を縮めようと試みるが、ことごとく邪魔が入る。
涼一は佳子との感動のエンディングを迎えることはできるのか?
浅倉秋成さんの『フラッガーの方程式』を読みました。
あらすじ
高校2年生の東條涼一は、帰宅途中に見知らぬ男性・村田に声をかけられた。
誰もが物語の主人公になれる〈フラッガーシステム〉のデバッグテストの被験者になって欲しいのだと言う。
涼一は恋い焦がれる佐藤佳子との距離を縮めようと、テストに参加するが、涼一のもとに寄ってきたのは生徒会長の御園生怜香だった。
感想
タイトルだけを見ると理系ミステリ?と思ってしまうのですが、中身はコメディタッチの青春物語になっています。
涼一が参加することになったのは、現実世界で物語の主人公になれる〈フラッガーシステム〉のデバッグテスト。
なんでも、300作の深夜アニメのストーリーがプログラミングされているのだとか…
2013年に刊行された作品ですが、今描くのであれば、AIを利用して、3,000とか30,000といった量のアニメのストーリーを学習させるところなんでしょうね。
この〈フラッガーシステム〉、主人公の言動をフラグとして拾い上げ、その後のストーリーを構築してくれるというもの。
フラグが人生の転換点のようなものですね。
なかなか面白そうなのですが、なんせ”デバッグテスト”ですからね。
システムが暴走しはじめてしまうわけです。
それでも、最後にしっかりと伏線が回収されていく様子は見物でした。
やっぱり、プロの作家さんはやることが違うなと思ったのですが、なんと浅倉秋成さんのデビュー作なんだとか。
1冊目からこの完成度なのかと、驚嘆しました。
少しヴォリュームがありますが、軽いタッチで書かれているため、気軽に読むことができます。
機会がありましたらぜひ。




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