【読書】望月麻衣『京都寺町三条のホームズ15 劇中劇の悲劇』

望月麻衣 京都寺町三条のホームズシリーズ ├ 望月麻衣

「京都のホームズ」の異名を持つ探偵・家頭清貴は、殺人未遂事件の捜査協力を依頼される。
舞台は金閣寺近くに豪邸を構える大富豪『花屋敷家』。
その花屋敷家の令嬢・百合子が飲むミルクティーに、猛毒のストリキニーネが混入されていた。
上海で仕事をし、ニューヨークへ葵を迎えに行った清貴。今度は劇中劇で大活躍。

望月麻衣さんの『京都寺町三条のホームズ15 劇中劇の悲劇』を読みました。

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あらすじ

京都寺町三条に店を構える骨董品店〈蔵〉。
この店のオーナーの孫・家頭清貴と、清貴の恋人でアルバイトの真城葵が店番をしていたとき、作家の相笠くりすが訪ねてきて、執筆した作品を読んで欲しいと言い出した。
それは、時を昭和初期に移し、清貴を探偵役に据えた物語だった。
清貴は作品を絶賛するが…

感想

「京都寺町三条のホームズシリーズ」の第15巻です。
13巻、14巻で上海、ニューヨークを訪れた清貴ですが、今度は劇中劇で名探偵っぷりを発揮しています。

探偵が警察の捜査に協力していたり、昭和初期なのに登場人物の口調が現代的である点はあらかじめ断ってあるのですが、文体も普段の望月麻衣さんそのものだったのが少し気になったかな?
無理に変えようとして、完成度が落ちてしまうよりかは良いのかも知れませんが。

劇中劇で、指紋の話が出てきますが、以前NHKの『プロジェクトX』で指紋鑑定の話をしていたのを覚えていて、昭和12年に指紋鑑定ってされていたんだっけ?と思って調べたのですが、なんと、日本で行刑制度に指紋が使われるようになったのは、明治41年のことだったそうです!

ネタバレになってしまうのですが、今回の劇中劇は、エラリー・クイーンの『Yの悲劇』をオマージュしたものになっています(ご存知の方はすぐわかるでしょうし、ご存知でない方は結末がわからないので、これくらいのネタバレは許されるでしょう??)。
『Yの悲劇』。私は中学生時代に読んだのですが、実は内容がすっぽりと抜け落ちているんですよね…
『Xの悲劇』は面白くて、内容もある程度頭の中に残っているのですが、『Yの悲劇』、『Zの悲劇』はまったく覚えていなくて、『レーン最後の事件』ははっきりと覚えているって感じですね。

この頃、家にアガサ・クリスティーがすべて揃っているっていう女の子がいて、クリスティーを借りて読みあさった記憶があります。
当時の訳はちょっと古くて、手こずったのも良い思い出です。

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