冤罪が起きるということは、真犯人を取り逃がすことなのです――
アメリカ帰りの元弁護士・東山佐奈らが立ち上げた冤罪被害者の救済活動に取り組む団体チーム・ゼロに、死刑囚・宮原信夫から冤罪を訴える手紙が届いた。
佐奈と弁護士の藤嶋、安原が中心となって検証した結果、冤罪の可能性ありということで、再審を求める活動をはじめることになるが……
大門剛明さんの『シリウスの反証』を読みました。
あらすじ
冤罪被害者の救済活動を行う団体チーム・ゼロに、死刑囚・宮原信夫から救済を求める手紙が届いた。
宮原は郡上おどりの最中、一家四人が殺害された吉田川事件の犯人として死刑判決を受けていた。
チーム・ゼロの代表である東山佐奈が異常なまでに関心を抱き、弁護士の藤嶋、安原が引っぱられるように、再審を求める活動をはじめる。
感想
冤罪をテーマにした作品ですが、「冤罪が起きるということは、真犯人を取り逃がすこと」という部分に、これまで私が考えていたことと同じことを言っている!と思った反面、吉田川事件の生き残りである梨沙子の「あのままだったら、無実の人を恨み続けてしまうところでした」という言葉がグサリと…
遺族や関係者にとっては、冤罪が証明されることで恨みの対象が突然いなくなってしまい、再捜査も行われないという状況を簡単に受け入れることはできないのでしょうね。
特に恨みの対象が突然消えていなくなってしまうことは、頭ではわかっていても簡単に受け入れられないことなんだと思います。
冤罪を生まないようにするために、指紋や血液型、DNA型の検査などが行われますが、その結果は正として独り歩きしてしまいがちです。
DNAについても、以前は精度が低かったと聞きます。
そんな科学捜査に警鐘を鳴らす作品にもなっていたのかと。
いつ執行されるかわからない死刑、保管されているかどうかわからない証拠品…
そんなドキドキ感に追いかけられるように、最後まで読んでしまいました。
面白い作品でしたので、機会がありましたらぜひ。




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