8歳でバレエと出会い、15歳で海を渡った世界的舞踏家にして振付家の萬春。
その半生で出会った踊る者、作る者、見る者、奏でる者――
それぞれの情熱がぶつかり合い、交錯する中で生まれてくる無限の世界。
舞台の神に魅入られた1人の天才をめぐる物語。
恩田陸さんの『spring』を読みました。
あらすじ
萬春は、8歳の時に見学した体操教室で、類い希なる身体能力を見せつけたが、それは春がやりたいことではなかった。
そして、偶然の出会いから入ったバレエの世界。
15歳でヨーロッパに渡り、舞踏家、そして振付家としての才能を開花させた春と、周囲の者たちの目を通して見る、舞台の神に魅入られた1人の天才の物語。
感想
よく拝見しているブログでおすすめされて手に取ってみました。
私自身は、しっかりとバレエを見たことがないのですが、意外とバレエを題材にした作品は多いように思います。
私が読んだ作品だけでも、東野圭吾さんの『眠れる森』や『嘘をもうひとつだけ』、秋吉理香子さんの『ジゼル』や『眠れる美女』など。
赤川次郎さんの『愛情物語』の主人公も、バレエダンサーでしたね。
しかし、男性舞踏家や振付家にスポットライトを当てた作品というのは、この『spring』がはじめてでした。
目と耳で鑑賞するバレエを小説にするというのは、作家冥利に尽きるのでしょうか。
どう文字で表現するかというところに個性が表れていて面白いです。
それにしても、物語をバレエにし、それをふたたび物語にするという作業が面白いなぁと思いながら読んでいました。
ちなみに、読んでいる間に頭の中に流れていたのは、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』にある『こんぺいとうの踊り』。
せめて、『花のワルツ』にならないのかなぁと、自分のことながら苦笑してしまいました。




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