内田康夫さんの『「紅藍の女」殺人事件』を読みました。
感想
『「首の女」殺人事件』と『「紫の女」殺人事件』の間に挟まれた『「○○の女」殺人事件』3部作の2作目となります。
前期の長編としては珍しくタイトルに地名や歴史上の人物が含まれていませんが、舞台を挙げるとすれば紅花の産地、山形県河北町となります。
恒例の自作解説では知名度の低い場所とされていますが、私としては高畑勲監督の映画『おもひでぽろぽろ』で主人公の岡島タエ子が紅花を摘むために訪れた山形県の高瀬がすっと頭に浮かびます。
河北町役場と高瀬駅は直線距離で15kmしかありません。また、その間は住宅地と農地ですので移動時間、文化的にも近いのだと思います。
『おもひでぽろぽろ』は私の好きな映画なので、私としては興味深い作品でした。
ちなみに、『「紅藍の女」殺人事件』の初版出版が1990年、『おもひでぽろぽろ』の公開が1991年ということなので、内田康夫さんと高畑勲さんが同時期に山形の同じ地域に目を付けていたというのは非常に興味深いです。
ストーリーの方は、「はないちもんめ」などの童歌がキーワードになっている…ようなのですが、いまいち良くわかりませんでした。
なぜ「はないちもんめ」が使用されたのかなど、私が読み落としただけなのかも知れませんが謎解きにつながりきっていないようなモヤモヤ感が…
話の断片断片を見れば面白いのですが、最後にまとめ上げる部分がいまいちだったかなぁと思いました。
エピローグ冒頭に
「事件の解決は、三郷家に何の喜びももたらさなかった。」
とありますが、私にとってもスカッとする喜びがなかったかな。




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