中山七里さんの『恩讐の鎮魂曲』を読みました。
あらすじ
埼玉県にある特別養護老人ホームで、介護士が入居者に殺害されるという事件が発生した。
加害者は、かつて医療少年院で教官をしていた稲見武雄。
少年時代、〈死体運搬人〉と呼ばれた凶悪事件を起こして医療少年院に入った御子柴礼司の担当教官その人だった。
御子柴は、稲見の弁護を引き受け、裁判で無実を訴える。
感想
前作『追憶の夜想曲』の結末を見ると、このあとどうやってシリーズを続けていくのかと疑問に思いましたが、こういった形で再び弁護に携わるという流れに感服。
というか、シリーズの1作目、2作目であんな衝撃の事実を持ち出しておきながら、3作目以降に繋げる中山七里さん、やっぱりすごいです。
今回の作品は、〈どんでん返しの帝王〉と呼ばれる中山七里さんにしては、早い段階でどんでん返しを持ってきたなぁと思っていたのですが、裁判の場でさらなるどんでん返しを。
さすがです。
御子柴が弁護する稲見は一癖も二癖もある人物。
正義感が強すぎるのでしょう。なかなか御子柴の言うことを聞いてくれません。
しかし、そこから御子柴が学んだこともあったのではないかと思います。
そもそも、御子柴が弁護士を目指したのは稲見教官の影響ですので、その恩を返しながら、改めて勉強させられるという、意味深い回になっていたように感じました。




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