文字は嘘をつかない。本当に鑑定していいんだな?
毒舌家で変人の書道家・東雲清一郎は、筆跡鑑定もおこなうが、文字を見るとその文字に込められた想いを読み解くことができる。
書店の手書きポップ、鎌倉の寺社を巡った御朱印帳…
鎌倉を舞台に、文字と書、人の想いに纏わる事件を解き明かす。
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谷春慶さんの『筆跡鑑定人、東雲清一郎は、書を書かない 鎌倉の花は、秘密を抱く』を読みました。
あらすじ
清一郎、巡る。
軟派なキャラクターの書道部部長・松岡は、実は一途な恋をして鎌倉学院大学に入学してきたらしい。
しかし、恋の相手である書道部の1つ上の先輩・高里みなみは、突然大学を辞め、松岡の前から姿を消した。
そして、次に連絡があった時には、みなみは病気で亡くなっており、みなみの親から2冊の御朱印帳が送られてきた。
松岡は、御朱印帳の意味を清一郎に説いてほしいと依頼する。
感想
「筆跡鑑定人、東雲清一郎シリーズ」の第3弾です。
シリーズ1作目では、美咲に対していきなり「バカ女」と言ってのけた清一郎ですが、作品を重ねるごとに丸くなってきているように感じます。
特に、最後に収められている『清一郎、頑張る。』では、美咲と立場が逆転。
今後の作品がますます楽しみになってきました。
私が一時期住んでいた鎌倉が舞台になっていることもあり(私が住んでいたのは鎌倉市の北の端ですが…)、懐かしい場所が出てきますし、ある程度土地勘があるので、話の中に入りやすくなっている気がします。
その点でも、関東にいた数年間は、良い経験をさせてもらったんだなぁと。
今回は手書き文字の鑑定だけでなく、文字や言葉に関する謎も出てきて、面白く読むことができました。
ワンパターンにならないための策でもあるのでしょうが、こういった話ももっと読んでみたいです。
もう1冊出ているようなので、そちらも手に取ってみたいと思います。
収録作品
『清一郎、巡る。』のほか、『清一郎、脅される。』、『清一郎、語る。』、『清一郎、頑張る。』が収められています。
清一郎、脅される。
清一郎のもとに「彼女と別れろ」といった文面の不幸の手紙が届くようになった。
清一郎は、美咲が誤解の原因だと言うが…
清一郎、語る。
美咲の友人・米澤曜子が、祖父から『こころ』を病院に持ってきて欲しいといわれ、自宅にあった『こころ』を持っていったところ、「違う」と言われてしまった…
清一郎、頑張る。
清一郎の妹・小雪の友だちの歳の離れた弟・俊也のランドセルの中から「死ね」と書かれた紙が出てきた。
同じ紙がクラスメイトの女の子のランドセルの中からも大量に出てきて、俊也がいじめたことが疑われるが…




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