【読書】藤崎翔『イライザは救いたい』

藤崎翔 お梅は呪いたい ├ 藤崎翔

外の世界に出て本当に人を幸せにしよう――
イライザは1970年に放送されたテレビアニメ『ハッピー魔法少女イライザ』から生まれた人形。
人気が出ないまま3ヶ月で放送が打ち切られてしまったが、倉庫の隅で忘れられていた人形に魂が宿った。
ポジティブな気持ちを増幅させる能力を使って、人を幸せにしようとするが…

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藤崎翔さんの『イライザは救いたい』を読みました。

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あらすじ

独身貴族を救いたい

イライザが拾われたのは、タワーマンションに住む持田俊則。
キャバクラやデリヘルで散財する持田が心の底で求めているのは、自分のお金で人を助けることだと気づいたイライザは、持田の感心を慈善事業に向けさせるが…

感想

「お梅は呪いたいシリーズ」の第4弾です。
タイトルをはじめて見た時は気づかなかったのですが、お梅のライバル(?)イライザが主人公。
お梅に出会うまでの失敗談を語る形になっています。

1つめの『独身貴族を救いたい』は、イライザが言うようにノーカンで良いのかな。
イライザが火に油を注いでしまった感はありますが、イライザと出会う前からの不幸には責任を持てません。

不幸を呼ぶ人形としては、大富豪が破産するくらいの転落人生を見せられたいところですが、絶妙な塩梅の不幸にとどめるところが藤崎翔さんの上手さ。

ひとつひとつの話の中での餌撒きと回収、全体での伏線の回収の上手さには、毎度のことながら舌を巻きます。

お梅の、人を不幸にしたいけど幸せになってしまうというエピソードも好きですが、イライザの人を不幸にしてしまうというエピソードはもっと好き。
人の不幸は蜜の味って言いますもんね。
って、私がひねくれているだけでしょうか…

収録作品

『独身貴族を救いたい』のほか、『疲労回復で救いたい』、『若いアベックを救いたい』、『中年夫婦を救いたい』、『板前ガールを救いたい』が収められています。

疲労回復で救いたい

システムエンジニアの須川麻弥は、副業までして推しの地下アイドル・コウヤを応援する日々。
イライザは、コウヤに夢中な麻弥が心配になってくるが…

若いアベックを救いたい

路上ライブから一流ミュージシャンを目指す坂下啓悟を応援することにしたイライザ。
しかし、啓悟の恋人・浦井若葉は4年前にミュージシャンになる夢を捨てて定職に就いており、啓悟にも将来を考えてほしいと願っていた。

中年夫婦を救いたい

漫画家の妻をもつ長倉誠次は、妻と担当編集者の不倫を疑っていた。
なんとか不倫を止めさせようと気を揉むイライザだったが…

板前ガールを救いたい

和食料理店で修行を積む権藤莉音は、先輩からのパワハラ、セクハラに悩む日々。
ある日、毎月恒例の新メニュー会議で、誰が考案した料理かを隠したまま親方夫妻に評価してもらうことを提案するが…

コメント

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