【読書】松城明『可制御の殺人』

松城明 ▼著者 マ行

中身のわからないシステムを解析し、入力xに対して出力yを得られる関数fが求められた場合、これをシステム同定と言う。
人間についても、入力(五感で感じたこと)に対する出力(言動)を求められる関数fを求めることができれば、その人の行動を読むことができる。
人の言動を読み、支配することはできるのか?

松城明さんの『可制御の殺人』を読みました。

広告
広告
広告
500万冊以上の電子書籍が読み放題『Kindle Unlimited』への登録はこちらから

あらすじ

可制御の殺人

大学生の更科千冬は、友人の白河真凜を自殺に見せかけて殺害し、真凜の部屋を密室に仕立て上げるための工作を終えようとしたところ、思わぬ邪魔が入った。
ほかに誰もいないはずの真凜の部屋は、〈鬼界〉に見張られていたのだった。

感想

何でこの作品を知ったのかはすっかり忘れてしまったのですが、ちょっと期待外れだったかな?という印象。
もっとも、紹介文を読んだときに「これは面白そう!」と過剰な期待をしてハードルを上げてしまっていたということもあるかとは思うのですが…

ジャンル的には理系ミステリ。
私も工学系の人間ですが、学科が違うので初めて聞く言葉も。
でも、やさしく解説されているので、置いてけぼりにはされないかな。

ただ、密室トリックはかなり複雑。
文章だけで想像するのに苦労しました。
もっとも、単純明快な密室トリックはほぼ出尽くしてしまっているので、複雑にならざるを得ないんですけどね。

表題作は、松城明さんが第42回小説推理新人賞の最終候補に残った作品。そのあとに5編の短編を繋げて、より大きな謎に挑む連続短編集という形がとられています。
そのため、連作短編集を読んでいるというよりは、長編作品を1作読んだような気分になりました。

収録作品

表題作のほか、『とうに降伏点を過ぎて』、『二進数の密室』、『戦車と死者』、『機械的要素』、『非機械的要素』が収められています。

とうに降伏点を過ぎて

ロボットを作成し、”ロボバト”に出場している工作部からはじき出された土御門、月浦、沼木、火野の4人は工作本部を立ち上げたが、これといった活動は何もしていなかった。
そこに〈鬼界〉が入部し、3Dプリンタを部室に持ち込んだことから、ロボバトで工作部に勝つという目標が生まれる。

二進数の密室

高校生の紫音は、友人の史夏から、スマホを忘れたので貸して欲しいと頼まれる。
放課後に彼氏の〈鬼界〉と会う予定なので、連絡を取りたいのだと言う。

戦車と死者

3年前、テルは従姉のマリーの家で、ロボバトに出場するロボットを真似たロボットを作成し、マリーのロボットを倒そうと企んでいた。
そのマリーの家を〈鬼界〉が訪ねてきた。

機械的要素

ロボバトの予選会会場で、月浦は3階から2階東側観客席にいる〈鬼界〉を見つける。
月浦は2階に下りるが、照樹から西側観客席に移動したという情報が入る。
しかし、西側観客席に行くと、鬼界は元の場所に戻っていて…

非機械的要素

〈鬼界〉に呼び出された月浦は、一連の謎解きを試みる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました