中山七里さんの『能面検事』を読みました。
あらすじ
大阪地検に入庁した惣領美晴は、不破俊太郎検事の検察官補佐に配属された。
不破は、どんな圧力にも屈さず、表情をみじんも変えないことから、影では「能面」と呼ばれていた。
美晴が補佐に就いてからまもなく送検されてきたのは、8歳の少女の誘拐殺人の被疑者・八木沢孝仁。
しかし不破は、検事調べをあっさりと終わらせてしまう。
感想
「能面検事シリーズ」の1作目です。
読みたいなと思いつつ、他の作品を読んでいたらいつの間にか後回しになってしまっていた作品です。
タイトルを見ただけでは、「能面検事」ってどういうことだろう?と思っていたのですが、表情が一切表に出ないから「能面」なのですね。
確かに能面の表情が変わったら、ビックリを通り越して恐怖ですよね。
しかし、この「能面」にも、深い理由があるようで…
物語は、その不破検事の補佐である美晴の視点で語られています。
検察庁に入庁したばかりで勝手がわからない様子、不破との付き合い方がわからなくて苦悩する様子などがよく書けています。
最後は中山七里さんらしくどんでん返し。
その前に1つ大きな事件が起きるのですが、そこにあまりウェイトが置かれていなかったなぁという点が、少し消化不良だったでしょうか…
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