ミステリー

└ 森博嗣

【読書】森博嗣『ηなのに夢のよう』

神社の松の木の枝から首を吊っている死体が発見されたが、松の木の枝は地上12mの高さ。その神社にかけられた絵馬の1つには、「ηなのに夢のよう」と書かれたものがあった。さらに、公園の池の島でも首吊り死体が見つかる。その島は岸から20m離れたところにあったが、衣服は濡れていなかった。そこにもまた、「ηなのに夢のよう」と書かれた絵馬が吊されていた。
└ 東野圭吾

【読書】東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』

高校卒業後、愛知県の実家を出て東京へやってきた和泉園子に、年下の彼氏ができた。しかし、親友の弓場佳世子に彼氏の佃潤一を紹介すると、佃は園子を捨てて佳世子と付き合うことに。園子は兄の康正に、「お兄ちゃん以外、誰も信用できなくなっちゃった」と電話で言ったのち、連絡が取れなくなってしまった。上京して園子の部屋に入った康正は園子の死体を見つけ、殺人だと確信するが、警察を呼ぶ前に自殺に見せかける細工を行い、自らの手で事件を暴くと決心する。
└ 中山七里

【読書】中山七里『帝都地下迷宮』

区役所の生活保護申請窓口で勤める小日向巧は、鉄オタの中でも〈廃駅鉄〉。職場でむしゃくしゃする出来事があった日の夜、旧萬世橋駅へ忍び込む。誰もいないと思っていた地下空間には、〈エクスプローラ(探検者)〉と呼ばれる100人規模の集団が生活していた。
├ 大倉崇裕

【読書】大倉崇裕『福家警部補の報告』

漫画家の河出みどりはかつて、三浦真理子とともに漫画を書いていた。同人誌で人気を集め、出版社からの声がかかったが、声をかけられたのはみどり1人だった。一方、出版社の営業部長になった真理子は、みどりを干そうとしていた。真理子の自宅に押しかけたみどりは、はずみから真理子を殺害してしまうが、これを事故に見せかけようと偽装する。
▼著者 ア行

【読書】我孫子武丸『殺戮にいたる病』

ホテルに女性を連れ込み、絞殺した上で屍姦し、乳房を切り取って持ち去るという連続殺人事件が発生した。三人目の被害者である島木敏子の妹・かおるは、元刑事の樋口の力を借りて、姉を殺害した犯人を捕まえようとするが、その矢先、4番目の被害者が出てしまう。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『λに歯がない』

C大学の国枝桃子助教授が共同研究を行っている建築会社の研究所内で、4人の男が殺害された。4人はいずれも銃で頭部を撃たれており、死後に歯をすべて抜かれていた。さらに、事件のあった研究施設のドアには入退出のログが残っておらず、防犯カメラにも4人と犯人が出入りする様子が映っていなかった。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『二階の沈黙』

西沢隆一と芳恵の1人息子、7歳の守が8階のベランダから、肩のベルト1本でぶら下がってしまった。しかも、玄関にはチェーンがかけられており、室内に入ることができない。上階のベランダから飛び移り、絶体絶命のピンチを救ったのは、佐原だった。体調を崩し、職を失った佐原に、西沢は自社の経理の仕事を紹介するが、経理課のベテラン社員・岡田道江が使い込みを行ってクビになる。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『εに誓って』

加部谷恵美と山吹早月が乗車した、東京発中部国際空港行の高速バスがハイジャックされた。都市部の数ヶ所に爆弾を仕掛けたと言う犯人は、乗客に終始丁寧な口調で話し、携帯電話の使用も認めた。一方、ハイジャックされた高速バスの乗客名簿には、「εに誓って」という名前の謎の団体客の名が記されていた。
├ 辻村深月

【読書】辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』

初雪が降った日、私立青南学院高校に通う生徒8人がいつも通り登校すると、学校の中はもぬけの殻だった。1階の窓と扉は中から開けることができず、校舎内に閉じ込められてしまう。しかも、教室の時計、腕時計、携帯電話の時計はすべて5時53分を指したまま止まっている。8人は、2ヶ月前の学園祭最終日にクラスメイトが飛び降り自殺をしたことが原因ではないかと考えるが、誰が飛び降りたのかを、誰も思い出すことができない。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『τになるまで待って』

加部谷恵美、海月及介、山吹早月の3人は、探偵の赤柳初朗から依頼されたアルバイトで、駐車場から1時間も歩かなければならない山の中にある伽羅離館を訪れる。伽羅離館には、超能力者の神居静哉が住んでいて、夕食後、恵美は神居とともに異界に迷い込むという体験をする。その後、神居が瞑想に使う部屋の中で首を絞められて殺害されてしまうが、部屋のドアには内側から鍵がかけられており、窓ははめ殺しの上、鉄格子が取り付けられていた。
└ 米澤穂信

【読書】米澤穂信『追想五断章』

父親の死に伴って大学を休学し、伯父が営む古書店を手伝う菅生芳光が店番をしていると、北里可南子が訪ねてきた。前日に甲野十蔵の家から引き取ってきた古書の中にまぎれている、『壺天』という雑誌、しかも、父親が〈叶黒白〉という筆名で投稿した小説が載っているものを探しているのだという。可南子が父の遺品を整理しているときに、はじめて父が少なくとも5編の小説を書いていたことを知り、その行方を探しているのだと言う。
└ 中山七里

【読書】中山七里『ヒポクラテスの試練』

元東京都議会議員・権藤要一が肝臓がんで死去した。しかし、城都大附属病院の医師・南条は、がんの進行が早すぎるとして、旧知の間柄である法医学者・光崎藤次郎に相談を持ちかける。光崎は権藤の死体を解剖し、突然変異したエキノコックスを見つけ出す。さらに、権藤と同様の症例の患者を探した光崎は、東京都の元職員・蓑輪義純に目をつける。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『θは遊んでくれたよ』

フリーターの早川聡史が、25歳の誕生日にマンションから転落して死亡した。早川の額には、口紅で「θ」と書かれていた。半月後、今度は看護師の木村ちあきが勤務先の病院から転落して死亡した。ちあきの手のひらにも、口紅で「θ」と書かれていた。2人の死は、事故または自殺として処理されようとしていたが、愛知県警の近藤刑事は、2人の身体に残されていた「θ」の文字が引っかかっていた。
├ 知念実希人

【読書】知念実希人『レゾンデートル』

時効や精神喪失、少年法などにより、刑罰を与えられなかったり、軽い刑罰しか与えられなかった犯人の首をナイフで切り裂き、現場に「R」と書かれたトランプのジャックを残す殺人鬼、〈ジャック〉が犯行を重ねていた。一方、医師の岬雄貴は、友人の医師に胃カメラの検査を依頼したところ、ステージ4の癌がみつかる。その日から酒浸りになった雄貴は、コンビニに酒を買い出しに行った際に2人組の不良から暴行を受ける。
├ 大倉崇裕

【読書】大倉崇裕『福家警部補の再訪』

室蘭-博多間を結ぶフェリー〈マックス〉が、旅行会社の特別企画で鹿角諸島を周遊する航海に出た。このフェリーの中で、警備会社の社長・原田明博は、かつての悪友・川上直巳を殺害し、直巳についてまわっている借金取りの岡山に捜査の目が向けられるように工作する。しかし、〈マックス〉には、出航前に別の事件の捜査で乗船し、下船し遅れた福家警部補が乗っていた。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『Φは壊れたね』

C大学の大学院生・山吹早月が、友人の舟元繁樹の部屋で留守番をしていると、上階のN芸大生・町田弘司の部屋の鍵を開けて欲しいと依頼される。舟元は管理人が決まるまでの間、仮の管理人としてマンションの各部屋の鍵を預かっていた。山吹が601号室の鍵を開けると、町田の同級生・戸川優と白金瑞穂が町田の変死体を見つけた。町田は天井からYの字に吊され、腹をナイフで刺されていた。
├ 伊坂幸太郎

【読書】伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』

宮城出身の総理大臣・金田のパレードが仙台で行われた。しかし、オープンカーでのパレードの最中、ラジコンヘリコプターに仕掛けられた爆弾により、金田首相が暗殺されてしまう。暗殺犯として追われたのは、元宅配便ドライバーの青柳雅春。2年前に、アイドル宅に押し入った男を取り押さえて一役ヒーローになった青柳は、首相暗殺の濡れ衣を着せられてしまう。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『神様が殺してくれる』

フランスで知らぬ人がいない有名人イザベル・モントロンが殺害された。モントロンが絞殺された部屋には、レナルド・アンペールの学生時代のルームメイト・リオン・シャレットが後ろ手に縛られていた。そしてリオンは、モントロンを殺害したのはレナルド・アンペールだと警察に話した。さらに、リールでもリオンの養父が絞殺されており、ミラノではピアニストのジャンニ・ピッコが絞殺される。
├ 知念実希人

【読書】知念実希人『仮面病棟』

外科医の速水秀悟は、当直のアルバイトのため、田所病院を訪れた。田所病院は療養型病院で、通常病院が嫌う身寄りのない患者も積極的に受け入れていた。午後9時を回った頃、速水は看護師からの電話で起こされて1階へ行くと、ラバー製のピエロのマスクで顔を隠した男が待っていた。男はコンビニを襲い、逃走途中に女性に向けて拳銃を発砲していた。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『四季 冬』

少なくとも6人が犠牲となっている連続殺人事件に関して、真賀田四季の知恵を借りたいという依頼があった。四季は断ろうとするが、被害者の中に、かつて世話になった人物の曾孫が含まれていた。
├ 大倉崇裕

【読書】大倉崇裕『福家警部補の挨拶』

私設図書館の館長・天宮祥子は、創設者・江波戸康祐の亡き後、図書館を売り飛ばそうと企んでいる息子の江波戸宏久を夜中に呼び出し、図書室の蔵書で殴り殺したあと、本棚を倒して宏久が下敷きになったように工作する。事件を担当したのは福家警部補。福家は事故ではなく殺人事件ではないかと考え、捜査を開始する。
└ 中山七里

【読書】中山七里『合唱 岬洋介の帰還』

幼稚園で、園児3人、教諭2人が刺殺される事件が発生した。犯人は仙街不比等。しかし、仙街は逮捕時に覚醒剤を打っており、事件発生時も覚醒剤のために記憶がないと言う。心神喪失のため、無罪になる恐れがある案件を天生高春検事が担当するが、取り調べの最中に意識を失い、目が覚めたときには仙街を銃殺した犯人に仕立て上げられていた。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『四季 秋』

妃真加島の研究所での事件から6年、博士課程に進んだ西之園萌絵は、私立C大学の助教授になった国枝桃子の手伝いをするため、N大学とC大学を行き来する生活を送っていた。しかし、萌絵の頭からは真賀田四季のことが離れない。萌絵が誇る能力のどれもが四季に遠く及ばないこと、そして、四季と犀川創平の関係…犀川が見つけ出した、四季が残したメッセージをもとに、2人は四季との接触を図る。
└ 米澤穂信

【読書】米澤穂信『真実の10メートル手前』

フリージャーナリストの太刀洗万智は、経営破綻したベンチャー企業フューチャーステア社長の早坂の妹であり、同社広報担当の真理への接触を試みる。前夜、真理の妹である弓美にかけた電話の内容から、真理が山梨にいると推測するが…