赤川次郎さんの『真夜中のオーディション』を読みました。
あらすじ
売れない女優の戸張美里は、都合が悪くなった友人に代わって、オーディションを受けることになった。
そのオーディションは変わっていて、まず時間が夜中の12時。場所はマンションの1室だった。
美里に割り当てられた”役”は、12年前に行方不明になった少女・金井和恵を演じること。
しかも、舞台やカメラの前ではなく、現実世界で和恵になりきって欲しいというのが、先方からの依頼だった。
感想
5編の短編が収められていますが、そのどれもが、舞台上ではなく、現実世界で美里に演じて欲しいという、変わった仕事です。
過去の事件の真相を暴きたかったり、黒幕をあぶり出したかったりと、一風変わった依頼を、オーディション会場にいる男性から役として与えられるわけです。
いわゆる”潜入捜査”になるのかも知れませんが、美里はただの売れない俳優。
演じることは得意でも、プロの捜査官ではありません。
その危うさと、素人離れした推理力が良いあんばいになっています。
しかも、美里は依頼人や、依頼の目的を聞かされていないため、スリルに満ちた展開に。
このシリーズ、好きだなぁと思うのですが、この作品と『死はやさしく微笑む』の2冊しか刊行されていないんですよね。
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