【読書】石持浅海『君の望む死に方』

石持浅海 碓氷優佳シリーズ ├ 石持浅海

余命6ヶ月。
ガンの告知を受けたソル電機の創業者で社長の日向は、社員の梶間に自らを殺害するように仕向ける。
場所はソル電機の保養所。ここでは、毎年将来有望な若手社員男女2人ずつを集め研修を行っていた。
しかし、研修のゲストとして外部から招いた碓氷優佳が、日向の計画を狂わせはじめる。

石持浅海さんの『君の望む死に方』を読みました。

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あらすじ

ベンチャー企業に端を発し、世界的企業にまで成長したソル電機の創業者でもあり社長でもある日向貞則は、膵臓ガンにより余命6ヶ月と宣告された。
30年前、日向はソル電機を一緒に興した境陽一を殺害してしまっていた。
日向はその境の息子・梶間晴征に、自らを殺害するように仕向ける。
舞台はソル電機の保養所。男女2名ずつの将来有望な若手を集め、外部からゲストも呼んで、2泊3日の研修がはじまる。

感想

「碓氷優佳シリーズ」の第2弾です。
前作『扉は閉ざされたまま』が面白かったので、手に取ってみました。

著者のことばに「推理小説とは、事件発生と解決を描いた読み物です。その事件が『起きるまで』を丁寧に書こうと思いました。」
とあるとおり、事件が発生するまでの被害者、加害者、探偵役の心情や行動が丁寧に書かれています。

被害者は日向貞則、加害者は梶間晴征、そして探偵役は「碓氷優佳シリーズ」というくらいですから、ゲストの1人として保養所を訪れた碓氷優佳でしょうか。
日向は梶間が自分を殺せるように、機会や手段などを提供していきます。
そして、梶間はいかにして日向を殺害しようかと検討。
しかし、優佳の言動にはどのような意味があるのかいまいち伝わってきません。
終盤になってその意味がわかったときには、「やっぱりこの人天才じゃん!」って。

ネタバレになるので詳しくは書きませんが、謎解きの場面は圧巻。
こんな謎解き、初めて見たんじゃないかな。
思わず鳥肌が立ちました。

そしてエンディング…
もうお腹いっぱいです。

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