三上延さんの『ビブリア古書堂の事件手帖~扉子と不思議な客人たち~』を読みました。
前作のあとがきで予告されていたとおり(?)、サイドストーリー的なお話になっています。
ビブリア古書堂の店主、篠川栞子と店員、五浦大輔が結婚し、その間に生まれた扉子という少女に本にまつわるお話を聞かせるというスタイルがとられています。
これまでは大輔の目線で語られていたストーリーですが、それを変えたためでしょうか、無理があるというか、なんというか…
たとえば、第3話はこのシリーズに何度も登場している小菅奈緒目線のストーリーを、栞子が伝え聞かせているのですが…
小菅奈緒は栞子のことが苦手なはず。
なんで栞子がそこまで知ってるの?と不思議でたまらない、というか、やっぱり無理があるでしょうと思えて仕方ありません。
いくら本のことなら何でもお見通しの栞子だって、小菅奈緒が何を話したかといったことまではわからないと思うのですが…
語り口を変えただけでこんなにも変わってしまうものなのかと、ちょっと怖いものを見た気分でした。
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