赤川次郎さんの『盗みは忘却の彼方に』を読みました。
あらすじ
売れないタレント・久保田杏は、ロケ先で頼まれた買い物をしているうちに、ロケバスに置いて行かれてしまった。
雨宿りに駆け込んだ小屋は、強盗たちの隠れ家。口封じのために、〈仕事〉を手伝わされることに…
ひょんなことから人気が出た杏は、フランスが所有する時価30億円のダイヤモンド〈アリアドネの涙〉をパーティーで身につけることになるが、そのダイヤモンドを狙う人物が…
感想
「夫は泥棒、妻は刑事シリーズ」の第24弾になるのだとか。
初期の短編の方が好きだなぁと思ってしまうのですが、人物を深く描いているのは、もちろん長編の方。
好みなのでしょうが、テンポが良く、夫の淳一の野心が見え隠れする初期の短編作品の方がやっぱり好みです。
その淳一、大人だなぁと毎回思わされるのですが、淳一の設定年齢を大きく超えていることに気づき、愕然としてしまいます。
私はこんなに大人なんだろうか…
ダンディでおじさま的な魅力のある淳一ですが、体力面を考えないのであれば、あと20歳くらい年配の怪盗紳士でも良いのかも。
そうなると、妻の真弓の設定をどうするかという問題が出てくるのですが…
最後に明かされる真の黒幕については、推理で導き出せる人物なのかな?というところが、少し気になりました。
確かに、この人怪しいなって思っていましたが、論理的な推理で到達できるかというと…
まぁ、そういったところを深く考えずに楽しめるのが、赤川作品の良いところなのでしょうが。
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