歌野晶午さんの『密室殺人ゲーム・マニアックス』を読みました。
あらすじ
〈頭狂人〉、〈044APD〉、〈aXe〉、〈ザンギャ君〉、〈伴道全教授〉。
5人の推理マニアが、実際に殺人を犯し、そのトリックをビデオチャットで推理しあう、究極の推理ゲーム。
そのビデオチャットの様子が、インターネットの動画サイトに投稿された。
警察とともに、推理マニアたちが動き出す。
果たして5人の運命は？
感想
『密室殺人ゲーム王手飛車取り』、『密室殺人ゲーム2.0』の続編です。
作者の歌野晶午さん曰く、「当初のシリーズ構想の中には存在しなかった外伝的エピソードである。『王手飛車取り』『2.0』と書き進むうちに、こういう方向への展開もあるのではと思いついた」のだそうです。
自らが犯した殺人事件を使って、推理ゲームをしようと考えるような、マニアックな人間なら、より多くの人に自分の犯罪を誇示したいと考えるのは自然な流れ。
さらに、それが自らの首を絞めることになるのも明らかです。
それでも戦いを挑むのが、究極の推理ゲームということでしょうか。
最後には意外な展開が待ち受けており、あっと言わせてくれます。
もう1度読み直そうと思われる方もいるのではないでしょうか。
大好きなシリーズなのですが、前の2作に比べると、ちょっと落ちるかなぁというのが、正直な感想。
事件に使われるトリックが、ちょっとね…と。
読者との推理ゲームも兼ねているので、一般人がなんとか思いつく程度のトリックにして欲しかったなぁと思います。
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