登場人物が1冊ごとに年齢を重ねる「杉原爽香シリーズ」の第38弾!
杉原爽香は姪の瞳、瞳の親友・石川美沙子と3人で紅葉坂の途中にあるレストランを訪れるが、シェフの女性絡みのトラブルに遭遇する。
一方、爽香が世話になっている松下の元同僚で、博物館の警備員をしている坂井が殺害されるという事件が発生する。
あらすじ
杉原爽香は、姪の瞳とその親友・石川美沙子の3人で紅葉坂の途中にあるレストラン〈紅葉亭〉を訪れるが、そこでシェフと客の男性による若い女性を巡るトラブルに遭遇する。
一方、爽香が世話になっている情報屋の松下の警察官時代の同僚で、博物館の警備員をしている坂井忠介が夜間の警備中に殺害されるという事件が発生する。
さらに、〈紅葉亭〉では”若い女性”が殺害されて…
感想
今年も無事に読むことができました。
以前は、このシリーズを読むと、秋が近づいてきたなと思っていたのですが、ここ数年はまだまだ暑い日が続いていて、秋の気配が感じられなくなってしまいました。
今回は、タイトルを見て「おやっ」と。
このシリーズは「色名+名詞」というタイトルがお約束だったのですが、今回は色名ではなく「紅葉坂」と、名詞できました。
爽香の年齢は52歳、シリーズ第38弾ということで、特に区切りの巻でもなさそうなので、どういう風の吹き回しなのかな?と思ったのですが…
次作以降もこのような形のタイトルになるのでしょうか?
それにしても、月日の経つのは早いもので…
(って、このシリーズは1年に1冊刊行され、登場人物たちが1歳ずつ歳を取っていくので、本当に登場人物たちの成長を目にしているような気になるんですよね)
第1作の『若草色のポシェット』のときには15歳だった爽香は52歳に。
爽香の娘・珠実もその時の爽香の年齢を追い越して高校1年生になっています。
この間、本当にいろいろなことがあって…
もう1度読み直そうかな?とも思うことがあるのですが、『薄紫のウィークエンド』だとか、『暗黒のスタートライン』から数作は読むのが辛くなるのがわかっているので、なかなか手が出せないでいます(だいたい内容を覚えていますし…)。
また、このシリーズは春夏秋冬いずれかの季節が描かれていて、春、夏の時は暖かい話題が、秋、冬の時は辛い話題が多いように思うのですが、今回は秋なのにそれほど辛い話ではありません。
なぜかなぁ?と思いながら読んでいると、最後にその答えが。
爽香同様、そんなことはすっかり忘れていました!
次作は心あたたまる作品であるといいな♪なんて。
「来年の事を言えば鬼が笑う」とはよく言ったもので…
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