敵は米軍基地にあり!
千葉県警捜査一課の高頭冴子の部下・郡山弦爾の隣室に住む小湊雪美・真央親子が至近距離から銃で撃たれて死亡した。
捜査線上に挙がってきたのは、横田基地に籍を置くスチュアート曹長。
スチュアートから話を訊きたい高頭と郡山の前に、日米地位協定が立ちふさがる。
中山七里さんの『武闘刑事』を読みました。
あらすじ
千葉県警捜査一課の郡山弦爾の隣室に住む小湊雪美・真央親子が、至近距離から銃で撃たれて死亡した。
使用された銃弾、想定される身長、防犯カメラの映像などから、1人の男が捜査線上に挙がるが、米軍横田基地に籍を置くスチュアート曹長だった。
弔い合戦と意気込む郡山は、班長の高頭冴子と共にスチュアートから話を訊こうとするが、そこには日米地位協定という高い壁がそびえていた。
感想
「高頭冴子シリーズ」の第3弾です。
『舞踏刑事』であれば平和そうで良いのですが、「県警のアマゾネス」との異名を持つ冴子には、『武闘刑事』の方が似合ってしまいます。
ただし、いつもは暴走役の冴子は今回は抑え役に回り、部下の郡山が暴走気味に…
まぁ、冴子も暴走していないわけではないのですが…
前作の『越境刑事』の感想で、続編を期待するものの、これ以上シリーズが続くと冴子の身が持たない気がするというようなことを書いた記憶がありますが、今回は前の2作に比べると読みやすかったかな。
ただ、日米地位協定や基地問題というものと向き合う必要があり、少々辛い読書にはなりましたが…
「最後は、中山七里さんのことだから…」と思いながら読んでいたのですが、クライマックスが近づくにつれ、これは思っていたところと違うところにどんでん返しが待ち受けているかもしれないと思うように…
どんな結末が用意されているかは内緒ですが、中山七里さんの作品を読み慣れている方でも満足できる結末になっているんじゃないかな?と思います。
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