窃盗で前科2犯。2年間の服役を終えて出所した善人は、懲りもせず出所の翌日に次の”仕事”に手を出すが、空き巣に入った家は、初恋の女性・マリアが住む家で、結婚相手は幼馴染みだった。
翌日、現場に舞い戻った善人は、マリアとはち合わせてしまう。
(『あなたに会えて困った』を改題)
藤崎翔さんの『逆転泥棒』を読みました。
あらすじ
「名は体を表す」を逆行する善人は、窃盗の罪で前科2犯。
2年間の2度目の服役を終えて出所した善人は、出所翌日早々空き巣に入るが、そこは幼馴染みで初恋の女性・マリアが住む家だった。
翌日、現場へ舞い戻った善人は、マリアとはち合わせしてしまい、家に上がって見せられた結婚式の写真に写っていたのは、幼馴染みで親友で、ライバルだった男の顔だった。
感想
いわゆる「2度読み必須」って作品ですね。
ラストの緊迫したシーン。
どうかうまくいって欲しいと願う一方、犯罪者が勝ち逃げというのは倫理的に許されないのだろうかとか、タイトルにある「逆転」は、どこで何が起きるのだろう?と思いながら読み進めていると…
そこから騙されていたのか!!
もうここまでくると、アンフェア一歩手前じゃないかと負け惜しみを言いつつ、完敗を受け入れざるを得ませんでした。
確かに、振り返ってみると伏線やヒントがそこかしこにあったことを記憶しています。
それにしても、ここまで見事に騙されると、悔しいのを通り越して、清々しい気持ちになってしまいます。
それにしても、話の合間合間に挟まれる子供時代の回顧録に出てくる話題についていけない!
私と善人たちの年齢差は5歳くらいのはずなのに、ジェネレーションギャップを感じてしまいました。
まず、ポケモンがよくわからない(息子たちもハマりませんでした)。
音楽に関してもLUNA SEAやTHE YELLOW MONKEYは名前しかわからない…
小泉今日子さんの『あなたに会えてよかった』は大きな意味を持っていそうだったので、ネット配信で視聴。なんとなく聞き覚えのある曲でした。
まぁ、中学、高校、大学と部活漬けだったので(大学はケガで早々に競技を引退しましたけど)、しかたないと言えばしかたないのかな。
「逆転シリーズ」として、このあと『逆転美人』、『逆転ミワ子』と続いていくようですが、登場人物などに関連はないという話も。
また気持ちよく騙されましょうかね。
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