【読書】伊坂幸太郎『楽園の楽園』

伊坂幸太郎 ├ 伊坂幸太郎

世界は危機にさらされていた。
各国の都市部での大規模停電に端を発し、強毒性ウィルスが蔓延、高速増殖炉からは放射能が漏れ出した。
「天軸」と呼ばれるAIの暴走が原因と考えられ、「天軸」がどうなっているかを調べるために、五十九彦と三瑚嬢、蝶八隗の3人は「天軸」を開発した”先生”の居場所へ向かう。

伊坂幸太郎さんの『楽園の楽園』を読みました。

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あらすじ

各国の都市部で大規模停電が発生し、強毒性ウィルスが蔓延。大地震が頻発、ヨーロッパとアジアの高速増殖炉から放射能が漏れ、人の大移動が起きて混乱に拍車をかけた。
そこで白羽の矢が立てられたのが、五十九彦と三瑚嬢、蝶八隗の3人だった。
世界の危機の原因は、「天軸」と呼ばれるAIの暴走で、3人は「天軸」がどうなったか、なぜ世界の災いが止まったのかを知るために、「天軸」を開発した”先生”の居場所へ向かう。

感想

伊坂幸太郎さんが、デビュー25周年の区切りに書き下ろした作品なのですが、どう読めばいいのかな?と思いながら読んでいました。

大まかな流れは、『西遊記』がベースになっているものと思われます。
ただ、私は『西遊記』をまともに読んだことがなくて…
夏目雅子さんが三蔵法師役を務めたテレビドラマが頭に浮かぶのですが、調べてみると私が生まれるよりも前に放送されたものなので、当然ストーリーは頭に入っていません(原作の概要くらいはわかりますが…)。

それを現代風にアレンジし、人間の活動によって滅茶苦茶になってしまった地球を救うという話にしたかったのだと思いますが、「天軸」に到達するまでの間が駆け足で、最後に回収される伏線も特に見当たらず…
正直、困惑しながら読み終えてしまった感があります。

頭の中をすっからかんにして、心で読むのが良いのかと…

単行本で99ページという薄さですが、さらに行間が広く、挿絵だけのページも多いため、あっという間に読めてしまいます。
3人の旅の様子をもっと丁寧に書いてもらえれば…とも思うのですが、あえて簡略化することで、読者に考える幅を持たせているのかなぁとも思ったり。
私はそういう読み方が苦手、というか、能力的にできないので、面白さが理解できないんだろうなって思いました。

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