12/24、角川文庫より、赤川次郎さんの『ふたりの恋人』が発売されました。
恋人が2人いるというところで、いきなり読者のハートをわしづかみ。
1人は派手好きな社長令嬢で、もう1人は地味で母親の世話をしている女性。2人を対極に持って来るところも上手いですよね。
赤川次郎さんは、こういう設定の上手さが群を抜いていると思います。
そして、恋人のうちの1人が殺害される…
当然、殺害されるのは社長令嬢の方。
わかってはいるんだけど、ハマってしまう不思議な作家さんです。
概要
殺された恋人と姿を消した恋人。ふたりの少女の謎を追う、傑作ミステリ!
水田信一には恋人がふたりいる。大企業の社長令嬢で派手好きの関口麗子と、病気がちな母親を世話する地味な相川広美という正反対の2人だ。しかしある日、麗子が車の中で死体となって発見された。
事故死かと思われたが、彼女の首には何者かに絞められた跡があった。同時に親友の柏木忠男から、広美が行方不明になっていることを知らされる。2人の身に何があったのか。
真一と忠男は事件解明に乗り出すが、重要人物として警察に目を付けられ、刑事に追われることに。さらに彼らの命を狙う謎の殺し屋まで現れて……。
書き下ろしのあとがきも特別収録! 著者の代名詞、傑作ユーモアミステリ。
ひとこと
1980年に集英社文庫から発刊された作品です。
それにもかかわらず、今、あらすじを読んでも、古さをまったく感じさせないところが赤川次郎さんの凄いところ。
携帯電話やスマートフォンを持っていなかったり、DNA鑑定がなかったりと、言われてみると40年以上も前の作品なんだなと気付きますが、話のスジは新鮮なままなんですよね。
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