赤川次郎『天使と歌う吸血鬼』

赤川次郎さんの『天使と歌う吸血鬼』を読みました。

 

 

遊園地〈Mワールド〉を、来日中の中米の国防長官が見学することになった。
その歓迎式典では無名だった歌手・村浜みすずが歌を歌うことに。
しかし、〈Mワールド〉をテロリスト集団が襲い、人質を取られてしまった。
フォン・クロロックの活躍もあって、無事テロリストらは逮捕されるが…

タイトルに「天使」と「吸血鬼」が入っていますが、「天使と悪魔シリーズ」ではなく、「吸血鬼エリカシリーズ」の作品です。

今回も吸血鬼のフォン・クロロックが持つ超人的な力で事件を解決に導くのですが、ここまで何でもありになってしまうと、本当にどんなストーリーでもよくなっちゃうんじゃないだろうかと、思わず苦笑いしてしまいます。

個人的に好きだったのは、2番目に収められている『吸血鬼とさびしいエレベーター』。
機関車がしゃべったり、車がしゃべったりすることもあるくらいだから、エレベーターが感情を持っても良いじゃない、なんて。

表題作のほか、『吸血鬼とさびしいエレベーター』、『水の流れと吸血鬼』が収められています。

『吸血鬼とさびしいエレベーター』
15階建てのマンションの両端と真ん中あたりに作られたエレベーターは毎日大忙し。
しかし、建物の裏手に作られたエレベーターは便が悪く、人気がない。

『水の流れと吸血鬼』
片瀬竜一は、部下の新田幸代を連れてドライブへ。
山を下っていく途中、坂の下から水の流れが押し寄せて、片瀬は溺死してしまう。

 

 

 

 

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