赤川次郎さんの『三毛猫ホームズと愛の花束』を読みました。
あらすじ
結婚相談所に脅迫状が届き、職員の女性が散弾銃で撃たれて死亡する。
女性の遺体の上には花束が置かれていた。
片山と妹の晴美、石津刑事、ホームズは、この結婚相談所が主宰するお見合いパーティーに潜入する。
感想
読みはじめた途端、「これ、読んだことあるな」と思うのですが、それでも作品の中に引き込まれてしまうのが、赤川次郎さんの良いところ。
ついでに、作品数が多くて犯人まで覚えてられないのも赤川次郎さんの良いところです。
結婚相談所主宰のお見合いパーティーを描きながら、いろいろな恋愛の形を持ち出してくるところが赤川次郎さんらしいなぁと思いました。
途中、晴美が「好きになるのは勝手。でも、相手のためにならないと思ったら、その気持ちを隠すべきだわ。それが年上の人間の役目でしょ」と憤慨するシーンがありますが、『三毛猫ホームズの推理』での晴美の恋を知っている立場からすると、深い言葉だなぁと思ってしまいました。
表題作のほか、『三毛猫ホームズの名騎手』、『三毛猫ホームズの夜ふかし』、『三毛猫ホームズの幽霊城主』が収められています。
『三毛猫ホームズの名騎手』
帰宅途中に街中で馬を見たと話していた村上昇が、馬に蹴られて亡くなった。
さらに、友人の井川久司も馬に踏みつけられて死んでしまう。
『三毛猫ホームズの夜ふかし』
戸張裕吉が暗闇に包まれた屋敷に忍び込んだところ、少女とばったり鉢合わせしてしまった。
しかし、少女は戸張に気づかない様子で部屋を出て行ってしまう。
戸張が部屋の中を覗くと、女性が包丁で刺されて死んでいた。
『三毛猫ホームズの幽霊城主』
晴美は友人に頼まれて芝居に出演することに。
舞台が終わったあと、劇団のパトロンの”城”に主立った団員とともに呼ばれるが、石津は頭を殴られ気絶し、劇団員の女性は何者かに殺害されてしまう。
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