東野圭吾『同級生』

東野圭吾さんの『同級生』を読みました。

 

 

野球部のマネージャー・宮前由希子が交通事故に遭って死亡した。
由希子は、産婦人科を訪れたあと、トラックに轢かれて死亡したのだ。
その事故の現場に、生活指導部の御崎藤江がいたことを突き止めた西原荘一は御崎を問い詰めるが、今度は御崎が深夜の教室で絞殺されてしまう。

東野圭吾さんらしい作品です。
何が面白い?と聞かれると困るのですが、開くと、ページをめくる手が止まらなくなる、不思議な魔法がかけられた本のような存在です。
主人公の西原荘一は何か秘密を抱えているんだろうな、と思いながら読み進めていくと、その秘密が小さく出されたり、大きく出されたりと、絶妙のタイミング&規模で明らかにされます。それでいて、「犯人は主人公でした」みたいな、本を放り投げたくなるようなこともなくて、本当に絶妙。

高校生に相応しい規模の話であって、かつ、こぢんまりとした印象を受けない、良いさじ加減の物語になっています。

 

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