東野圭吾さんの『赤い指』を読みました。
あらすじ
前原昭夫の中学3年生の息子・直巳が、7歳の少女を家に連れ込み、首を絞めて殺害してしまった。
直巳を警察に連れて行こうとしたが、妻の八重子の猛反発に遭い、結局、深夜に近所の公園のトイレに死体を捨ててくることになった。
前原は痴呆症の母を含め4人暮らし。
警察の捜査網が縮まりつつあることを悟った昭夫は、一世一代の大勝負に出る。
感想
前原昭夫が用意したトリックの内容を悟ったとき、東野圭吾さんはこの1生に1度しか使えないであろうこのトリックを使う準備が整ったのだろうかと、少し不安に思いました。
しかし、私の不安は杞憂に終わり、それどころかもっと大きな仕掛けが用意されているという、驚愕の展開に。
それが、『赤い指』というタイトルにつながり、さらには病院に入院している加賀恭一郎の父のエピソードに繋がるという、完璧に計算し尽くされた話になっているではありませんか。
地味なんだけど、これぞ東野圭吾さん!といった、すばらしい作品に仕上がっています。
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