赤川次郎さんの『霧にたたずむ花嫁』を読みました。
霧が出た夜道を帰宅していた仲間朋代は、後ろから着けてくる足音に気づいた。
ハイヒールを脱ぎ、駆けだした先で朋代を助けてくれたのは、このシリーズのヒロイン・塚川亜由美の恋人・谷山だった。
谷山と朋代が結婚することになったと聞いた亜由美は、死に場所を求めて山間の温泉地へと車で向かう。
しかし、そこで待っていたのは亜由美の両親と、親友の神田聡子だった。
さらに、そのホテルに泊まっていた生田綾子あとを、殺し屋の加納が追ってきていた。
谷山と朋代、そして朋代のストーカー・久保寺らも同じホテルに集まってくる。
「花嫁シリーズ」34弾になるそうです。
今回の作品では、いきなり亜由美の恋人・谷山が、別の女性と結婚するという話に…
それではシリーズが続かなくなってしまいそうなので、聞き間違いでしょ?と思うのですが、どうやら着々と結婚に向けた準備が進んでいる様子。
事件の方も気になりますが、谷山のことが気になってしまい、事件に集中できません。
赤川次郎さんは映画が大好きで、プロローグも頭の中に浮かんだシーンを用いるという話を聞いたことがありますが、この話はいつもにも増して映画っぽいストーリーになっていた気がします。
ベタベタとも言えなくはないのですが、いろいろな問題を抱えた人たちが、温泉地のホテルに集まってくる。
ある者は傷心旅行で、ある者は自殺を考えて。そしてまたある者は人を追いかけて…
そして、最後に大団円を迎えるのですが、安定感があります。
ちなみに、最後まで明かされない謎というものはなく、殺人事件の犯人もわかっていれば、宿泊者が巻き込まれている事件のあらましもわかっています。
それを、最後にどう纏め上げるか。下手に書くと目も当てられないことになりそうですが、計算されていないようで計算し尽くされている赤川次郎さんのストーリー展開が魅せます。
亜由美と谷山の仲はどうなるのか?
次の作品でどう書かれるかが、今から楽しみでなりません。
過去の「赤川次郎」記事
過去の「花嫁シリーズ」記事
コメント