内田康夫さんの『幻香』を読みました。
あらすじ
浅見のもとに香水の香り漂う封書が舞い込んだ。国井由香という女性からのもので、中には「四月十日の午前九時に、栃木県の幸来橋の上でお待ちしております。必ず来てください。でないと、私は死ぬことになります。」と書かれていた。
約束の場所へ出かけていった浅見は、張り込んでいた刑事から職務質問を受ける。四月二日に県庁堀で男性の他殺体が発見され、上着の隠しポケットに「4/10/09幸来橋」と書かれたメモが入っていたのだという。殺害された男性・戸村浩二は化粧品会社で調香師として働いていた。
感想
十年前に殺害された国井和男は「究極の香水」なるものを開発していました。
この香水は三位一体となっており、国井由香、西原マヤ、沼田皇奈子の三人に分け与えられた香水を組み合わせると完成するのだといいます。
その香水のありかのヒントになるのが、戸村浩二のジャケットの隠しポケットに入っていたメモに書かれていた「おもちゃのまち」、「今市」、「湯西川」、「錦着山」の四つの地名でした。
いわば、「究極の香水」の処方箋になっているのです。
しかし、この「究極の香水」には欠陥があって、この香水の副作用に、インフルエンザ治療薬「タミフル」のような精神、神経系への副作用があるのではないかと浅見は考えます。
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