【読書】内田康夫『十三の冥府』

内田康夫 浅見光彦シリーズ ├ 内田康夫

内田康夫さんの『十三の冥府』を読みました。

あらすじ

雑誌『旅と歴史』で『都賀留三郡史(つがるさんぐんし)』という古書の正当性を支持する記事を連載したところ、記事を批判する投書が大量に送りつけられた。対処に困った編集長の藤田は浅見に事態の解決を依頼してきた。
『都賀留三郡史』を発見した八荒神社の宮司・湊博之は、『都賀留三郡史』こそが史実だと譲らない。一方、『都賀留三郡史』を否定する論文を発表する予定だった青森中央大学の本間教授は学会の三日前に急死した。また、湊宮司の自宅に出入りしていた棟梁は事故死、その事故の唯一の目撃者が殺害される。否定派の人間が相次いで死亡するが、これはアラハバキ神の祟りによるものなのか?

感想

本間殺害のトリックがわかったあと、浅見は事件をどう終結させるかに頭を悩ませます。
しかし、この一瞬の間が新たな悲劇を生む結果になってしまいます。
浅見の手によって事件を終結させていれば、違った結末になっていたかもしれませんが、この方が綺麗な幕引きだったのかもしれないと思ってしまう自分がいたりします。

今回の事件に関連して死亡した人の数はなんと十三人にものぼります。
もちろん、全員が殺害されたわけではありませんが、戦時中のエピソードを除くと、「浅見光彦シリーズ」の中では突出して多い人数ではないでしょうか。

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