└ 中山七里

【読書】中山七里『境界線』

浜辺で女性の遺体が見つかった。女性が所持していた免許証の名前と住所は、7年前の津波で行方不明となった苫篠刑事の妻・奈津美のものだった。さらに、津波で行方不明となっている男性の住民票を使った免許証と社員証を所持した男性の遺体が発見される。男性は、ナイフで刺されたのち、顎を砕かれ、手の指を切断されていた。
├ 濱嘉之

【読書】濱嘉之『プライド2 捜査手法』

現場一筋でやってきた本城清四郎は、組織犯罪対策部でコールドケース、未解決事件を担当することになる。大学卒業後、順調に昇任試験に合格して警視庁警視になった高杉隆一、東大卒業後キャリアとして警察庁入庁後、警察庁警視正になった大石和彦。父親が田園調布署管内の駐在所で働く幼馴染みで同級生の3人は、ヤクザと政治家、そして新興宗教団体が絡む事件に挑む。
▼著者 ア行

【読書】太田愛『犯罪者』

駅前広場で、男女5人が刺され、4人が死亡するという通り魔殺人事件が発生した。犯人は、近くのビルの共同トイレで、急性薬物中毒で死亡しているのが発見された。一方、前年の12月中旬から翌年1月中旬までの間、顔の組織が壊死するというメルトフェイス症候群が発生。罹患者は月齢7ヶ月から9ヶ月の乳幼児に限られ、全国9都市で124名の患児を出した。
├ 島田荘司

【読書】島田荘司『異邦の騎士』

"私"は、公園のベンチで目覚めたが、過去の記憶が一切残っていなかった。街を歩いているうちに、石川良子という女性と知り合い、石川啓介を名乗って良子と同棲しはじめるが、引き出しの中から啓介の免許証を見つけてしまう。そこには、住んでいたアパートの住所と、益子秀司という名前が書かれていた。免許証に書かれていたアパートから辿っていくと、そこには驚くべき過去が隠されていた。
├ 東川篤哉

【読書】東川篤哉『博士はオカルトを信じない』

妻が所長を務める探偵事務所で働く父・登に連れられて、中学生の丘晴人は、父の恩人の宮国年雄の娘・美和子の見舞いに訪れる。美和子は不調の原因が見当たらないのに、ベッドから起き上がれないでいた。それを祟りだという年雄の義姉・坂口雅江がお祓いをすると、美和子の口から亡くなった母の声が飛び出し、症状が改善した。後日、晴人はひょんなことから訪れた〈ひらめき研究所〉の所長・暁ヒカルにこの時の体験を話す。
├ 小路幸也

【読書】小路幸也『ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード』

『春 花も嵐も実の生る方へ』古書店〈東京バンドワゴン〉が、かつて1度だけ作ったことがある目録、通称〈呪いの目録〉のことを探って回っている男がいると、東京古本組合の大沼岩男が教えに来てくれた。一方、亜美の義妹で女優の折原美世が、役作りのために蜷川女子大学で見た資料の中に、〈東京バンドワゴン〉創設者の堀田達吉の名前があったのだが、その資料が紛失してしまったという。
├ 大倉崇裕

【読書】大倉崇裕『犬は知っている』

笠門達也巡査部長は、ファシリティドッグのピーボと共に病院を訪問し、動物介在療法を行うことを仕事にしている。特に、刑務所や拘置所から重病を患って入院してきた患者から本音を聞き出すことも重要な役割だ。今回ピーボが話を聞いたのは、大腸がんで余命半年と診断された強盗犯の橋本金治。橋本はピーボに、1度だけ殺人の現場を見たことがあると話しかける。
├ 島本理生

【読書】島本理生『ナラタージュ』

大学2年生の工藤泉は、高校時代の演劇部の顧問・葉山に頼まれて、演劇部の公演に参加することになった。演劇部は3年生3人だけになってしまい、最後に少しにぎやかにやってやりたいのだという。泉と同級生の山田志緒、黒川そして黒川の知人・小野が参加することになる。
├ 湊かなえ

【読書】湊かなえ『白ゆき姫殺人事件』

雑木林の中で、化粧品会社の女性社員が刃物で十数ヶ所刺された上、灯油をかけて焼かれているのが見つかった。『週間太陽』の記者・赤星は、独自取材を進め、同じオフィスで働く城野美姫が犯人であると確信。2人の周囲の人間から話を聞き、裏付け取材を行う。
├ 濱嘉之

【読書】濱嘉之『ヒトイチ 画像解析 警視庁人事一課監察係』

警視庁管内で、警察官が拳銃自殺を図った。亡くなったのは、強姦殺人事件を担当していた梨田賢一郎。犯人を追いつめた矢先の出来事だった。警視庁人事一課監察係の榎本博史は、事件の真相解明に乗り出す。
└ 米澤穂信

【読書】米澤穂信『可燃物』

ゴミ集積所に置かれた可燃ゴミが燃やされるという連続不審火が発生した。県警から派遣されたのは、捜査一課の葛班。班を率いる葛警部は、ゴミ集積所に部下を張り込ませ、不審人物の洗い出しを行うが、どれも決め手に欠ける。
├ 早坂吝

【読書】早坂吝『〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件』

アウトドアが趣味の区職員・沖健太郎は、オフ会で小笠原諸島にあるプライベートアイランド・再従兄弟島を訪れる。再従兄弟島には、事故で家族を失い、自らも顔に大ケガを負ってマスクを被っている黒沼重紀と、オフ会が縁で再婚した深影夫妻が暮らしていた。しかし、沖らが訪れた日の夜、深影はオフ会の参加者・浅川文則と駆け落ちしてしまう。さらに、サイトの運営者・成瀬瞬も、島の洞窟で殺害されてしまう。
├ 秋吉理香子

【読書】秋吉理香子『殺める女神の島』

『ミューズ・オブ・ジャパン』のファイナリスト7名は、モルディブからクルーザーで5時間の場所にあるリゾートアイランドで、ビューティーキャンプと呼ばれる美の特訓合宿に参加することになった。しかし、合宿初日、『ミューズ・オブ・ジャパン』の主催者であるミスター・クリスが頭を殴られ、意識不明の重体になった。さらに翌日、ファイナリストの1人・まりあが部屋で殺害されているのが発見される。
├ 小路幸也

【読書】小路幸也『札幌アンダーソング』

尻に野菜を刺し死亡するという事故死が2件続いていた。そして今度は、内臓破裂のあと、肛門からゴーヤが差し込まれるという事件が発生した。北海道警捜査1課の根来康平は、部下の仲野久とともに、志村春のもとを訪ねる。春は、3件の遺体の発見現場が正三角形を描いているとともに、身体の形が”Y”、”E”、”S”になっていることに気づく。
├ 横関大

【読書】横関大『ルパンの帰還』

実家は老舗の探偵事務所。"昭和のホームズ"と呼ばれた祖父と"平成のホームズ"と呼ばれた父を持つ北條美雲は、警視庁採用試験を受け、捜査1課の刑事になった。美雲の教育係は、警察一家に生まれた桜庭和馬。コンビ結成早々、美雲の持ち前の推理力で事件を1つ解決したと思ったら、和馬のパートナー・華と娘の杏が乗ったバスがジャックされてしまう。
├ 辻村深月

【読書】辻村深月『朝が来る』

栗原清和、佐都子夫妻は、不妊治療を断念し、特別養子縁組という制度を用いて子供を授かることを決めた。夫妻のもとへやってきたのは、中学生の少女が出産した男の子。この子に、朝斗という名をつけ、養子であることを隠さずに育てるが、朝斗が6歳になったとき、子供を返してほしいという電話がかかってくる。
├ 濱嘉之

【読書】濱嘉之『プライド 警官の宿命』

田園調布署管内にある3つの駐在所に生まれた、幼馴染みの3人の息子、高杉隆一、本城清四郎、大石和彦は、それぞれ、高卒、大卒、東大卒のキャリアとして警察官の道を選ぶ。お互いに刺激を与え合いながら、時に協力しながら事件に挑む。
├ 下村敦史

【読書】下村敦史『法の雨』

”無罪病判事”との異名をつけられた裁判官・嘉瀬は、暴力団松金組組長殺害事件の2審で無罪を言い渡し、判決理由を読み上げている途中に倒れた。一方、嘉瀬の孫・幸彦は、念願の医大に合格したが、入学金を祖父の口座から引き落とそうとしたところ、重度の痴呆症を理由に断られてしまった。嘉瀬の妻・君子は、夫の職場関係の人物を名乗る男から、成人後見人制度の利用を勧められるが、これにより、さらに自由に金を引き出せなくなってしまう。
├ 小路幸也

【読書】小路幸也『ヒア・カムズ・ザ・サン』

古書店〈東京バンドワゴン〉で、夜の内に書架の本が数冊床に落ちるということが発生する。さらに、女性陣が白い幽霊を見たという。一方、遺品整理をしていたら、〈東京バンドワゴン〉の値札が貼られた古書が出てきたと言って、男性が訪ねて来た。
├ 一色さゆり

【読書】一色さゆり『神の値段』

マスコミはおろか、ギャラリーのスタッフの前にも顔を出さない現代画家・川田無名。この謎の画家の作品を一手に扱うギャラリーのオーナー・永井唯子が、ギャラリーが持つ倉庫の中で首を絞められて殺害された。スタッフの田中佐和子は、生前唯子が香港のオークションに出品しようとしていた無名の1959年の作品を、彼女の遺志どおりに販売するため、唯子の代役となって身を粉にして働くが…
└ 米澤穂信

【読書】米澤穂信『栞と嘘の季節』

図書委員の堀川次郎がカウンターの当番をしているときに、『薔薇の名前』という本の下巻が返却箱に入れられた。返却された本の間に忘れ物がないか確認していたところ、押し花をラミネート加工した栞が挟まれていた。その花を見て、同じく図書委員の松倉詩門は、トリカブトの花であることに気づく。さらに、生徒指導部の横瀬がトリカブトの毒の症状で救急搬送される。
├ 濱嘉之

【読書】濱嘉之『ヒトイチ 警視庁人事一課監察係』

警視総監宛に、新宿署の組対課長代理が反社会的勢力と不適切な関係にあるとの内部告発があった。警察官の非行事案を摘発する監察係の係長・榎木博史は、さっそく内部告発文書に名前があった三田村陽一の周囲を丸裸にしていく。三田村は総監賞を複数回受賞するほどの人物であったが、暴力団花牧組との関係が明らかになっていく。
├ 小路幸也

【読書】小路幸也『国道食堂 2nd season』

小田原市から甲府市へ抜ける裏ルート・国道517号線沿いにある〈国道食堂〉。元プロレスラーの本橋十一が店主を務めるこの店の真ん中には、プロレスのリングが鎮座しており、週末の夜には、そこでプロレスや音楽ライブなどが催されている。常連客でプロレス好きの久田亜由は、会社の先輩・篠塚洋人とこのリングの上で結婚式を挙げることを決める。
├ 歌田年

【読書】歌田年『紙鑑定士の事件ファイル 偽りの刃の断罪』

コスプレを趣味にする男性・張本善浩が自宅で殺害された。窓ガラスをハンディ・バーナーで焼き切られ、自宅の一部も焼かれていた。警察は、かつて三角関係にあった春美真久を容疑者として取り調べるが、神奈川県警の石橋和男刑事は、かつてから面識のある春美の犯行には思えないという。