【読書】赤川次郎『三毛猫ホームズの懸賞金』
どこにでもいるサラリーマン・矢崎俊男は、妻に「俺は狙われているんだ」と言い残して家を出たあと、バスの中で刺されて死亡した。一方、一発屋の演歌歌手・百瀬太朗の地方公演前、マネージャーの立木ルミ子の携帯に〈百瀬にしっかり歌わせろ。やる気のない歌だったと思ったら、百瀬を殺す〉とのメールが届いた。その日は百瀬をのせて乗り切ったが、後日、百瀬が1曲披露したパーティーで、やる気のない歌を披露した辻村涼が殺害された。ルミ子の高校の同級生で、警視庁の刑事である片山義太郎は、愛猫のホームズの力を借りながら、姿の見えない犯人を追う。