ミステリー

└ 森博嗣

【読書】森博嗣『イナイ✕イナイ』

美術品鑑定業と探偵業を営む椙田泰男の事務所を、佐竹家の令嬢・千鶴が訪ねてきた。母屋の地下にある牢屋に、生まれてすぐに死んだことになっている兄・鎮男が閉じ込められているはずだから、探して欲しいと言う。佐竹家が所有する絵画の鑑定を依頼されていたため、助手の小川令子と真鍋瞬市は絵画の写真を撮るために佐竹家を訪れる。しかし、その日の夕方、地下牢で千鶴の双子の妹・千春が殺害されてしまう。
└ 東野圭吾

【読書】東野圭吾『私が彼を殺した』

結婚式の式場へ入場する新郎・穂高誠が、突如倒れて死亡した。死因は毒殺。容疑者は3人。花嫁・神林美和子の兄・貴弘と、美和子を担当する編集者で、穂高の元恋人・雪笹香織、穂高のマネージャー的役割の駿河直之。容疑者は一堂に集められ、加賀恭一郎刑事による謎解きが開幕する。
├ 有栖川有栖

【読書】有栖川有栖『孤島パズル』

英都大学推理研の江神二郎と有栖川有栖(アリス)は、有馬麻里亜(マリア)の祖父が建てた別荘のある孤島・嘉敷島へ宝さがしに行くことになる。嘉敷島には木彫りのモアイ像が25体立っており、それが秘密を解く鍵なのだという。
└ 中山七里

【読書】中山七里『騒がしい楽園』

幼稚園教諭四年目の神尾舞子は、埼玉県郊外にある幼稚園から、世田谷の閑静な住宅街に囲まれた幼稚園に異動になった。舞子は年長組を担当するが、モンスターペアレンツや騒音の苦情を持ち込む町内会長らに翻弄される。さらに、園の池に毒物が投げ込まれる事件が発生し、メダカ、金魚、フナ、サワガニらが全滅してしまう。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『花嫁純愛録』

警視庁捜査一課の警部・小堀有里が結婚することになった。しかし、同じホテルで容疑者の岩下登も結婚式を挙げる予定に。自分の披露宴をほったらかしにして岩下の確保に向かうが、岩下は姿をくらましたあとだった。
├ 歌野晶午

【読書】歌野晶午『密室殺人ゲーム2.0』

〈頭狂人〉、〈044APD〉、〈aXe〉、〈ザンギャ君〉、〈伴道全教授〉。5人の推理マニアが、実際に殺人を犯し、そのトリックをビデオチャットで推理しあう、究極の推理ゲーム。しかし、その推理ゲームを模倣する人達が現れた。女子大生を殺害した阪本純人は、警察の取締に対して、ゲームであると供述し、「92 912 928 1013 1024 1104」と謎の数字を述べたあと、口をつぐんでしまった。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『ψの悲劇』

大学を定年退職したあと、自宅に作った実験室で日々研究を続ける八田洋久博士が、突然失踪して行方不明になってから1年、洋久の知人たちが八田家を訪れた。その夜、八田家で飼われている猫のブランが、毒物を摂取して死亡した。さらに翌朝、医師の吉野公子が洋久の実験室で撲殺されているのが見つかる。
▼著者 ヤ行

【読書】夕木春央『方舟』

柊一らサークルの仲間7人は、裕哉の案内で、山奥にある地下建築を訪れる。しかし、地震のため、バリケードにするために置かれていた大岩が動き、キノコ狩りをするために来て迷い込んだ親子3人とともに、地下建築の中に閉じ込められてしまう。誰か1人を犠牲にしなければ脱出できない。タイムリミットは1週間。そんな中、裕哉が首を絞められて殺害されてしまう。
├ 赤川次郎

【読書】赤川次郎『盗みは忘却の彼方に』

売れないタレント・久保田杏は、ロケ先で頼まれた買い物をしているうちに、ロケバスに置いて行かれてしまった。雨宿りに駆け込んだ小屋は、強盗たちの隠れ家。口封じのために、〈仕事〉を手伝わされることに…ひょんなことから人気が出た杏は、フランスが所有する時価30億円のダイヤモンド〈アリアドネの涙〉をパーティーで身につけることになるが、そのダイヤモンドを狙う人物が…
├ 宮部みゆき

【読書】宮部みゆき『昨日がなければ明日もない』

杉村探偵事務所の大家・竹中夫人の孫娘・有紗のクラスにいるモンスターペアレント・朽田美姫が探偵事務所を訪ねてきた。離婚して親権を手放した息子・鵜野竜聖が、お年寄りが運転する車にはねられたのは、養母らによる殺人未遂であることを証明してほしいというのだ。
├ 大倉崇裕

【読書】大倉崇裕『福家警部補の考察』

聖南病院皮膚科部長の是枝哲は、かつて自分のMR(医薬情報担当)だった足立郁美が、接待の時に同じ立体駐車場に車を止める習慣を利用して殺害する。立体駐車場への侵入、脱出を誰にも見とがめられないように工作し、郁美は空き缶を踏んで足を滑らし、非常階段から転落した事故死だと見せかけるが、是枝の前に警視庁捜査一課の福家警部補が立ちはだかる。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『χの悲劇』

かつて真賀田四季の研究所で働いていた島田文子は、いくつかの職を経た後、香港の会社で働いていた。その香港で開催された人工知能に関するエキシビションの会場で、遠田長通から声をかけられ、愛知で起きた飛行機事故について質問される。新入社員2人と昼食を食べに出た文子は、駅で遠田と再会する。そして、トラムの中で遠田が毒針で殺害されてしまう。
└ 中山七里

【読書】中山七里『嗤う淑女』

中学生の野々宮恭子は、神野美香のグループからいじめを受けていた。そんな恭子のクラスに、従姉妹の蒲生美智留が転校してくると、いじめの標的が美智留に変わっていく。しかし美智留は、男子生徒をうまく使って、美香が転校するほどのダメージを与える。さらに恭子と美智留は、虐待を繰り返していた美智留の父親・典雄を、自殺に見せかけて殺害する。
▼著者 ア行

【読書】鮎川哲也『リラ荘殺人事件』

秩父の奥深く、リラ(ライラック)に囲まれた〈リラ荘〉を、東京の芸大生7人が訪れた。しかし、翌日炭焼きの老人が崖から転落して死亡しているのが発見された。老人のそばには、学生の1人のレインコートとスペードのエースの札が落ちていた。さらに翌日、学生の1人が毒殺され、リラ荘の郵便受けにはスペードの2の札が投げ込まれていた。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『キウイγは時計仕掛け』

伊豆にある日本科学大学で行われる建築学会の前日、大会本部宛に荷物が届いた。中にはキウイが1つ。てっぺんにはプルトップが刺されていた。また、キウイと箱には「γ」と記載されていた。その夜、学長の福川啓司の部屋で蔵本寛子が話をしていると、男が押し入ってきて、福川を拳銃で殺害した。
├ 歌野晶午

【読書】歌野晶午『密室殺人ゲーム王手飛車取り』

インターネット上で知り合った推理マニア5人は、ビデオチャットで話をしているうちに、1人が実際に殺人を犯し、残りの4人が事件の謎を解くというゲームを始めた。東京都内で発生した連続殺人事件、特急列車の中で発生した事件のアリバイトリック、部屋の中の花瓶に置かれた生首と公園で見つかった胴体の謎など、各人が趣向を凝らした事件を起こしていく。
└ 中山七里

【読書】中山七里『ネメシスの使者』

埼玉県に住む戸野原貴美子が自宅で殺害された。貴美子の息子・軽部亮一は、通り魔殺人で2人を殺害し、死刑が妥当と思われた裁判で懲役刑を獲得し、服役していた。さらに、千葉県に住む二宮輝彦が殺害される。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『ジグβは神ですか』

加部谷恵美、雨宮純、山吹早月の3人は、美之里という施設を訪れる。美之里には、一般者も入場できて、キャンプなどを行えるエリアのほか、芸術家たちが居住して創作活動を行っている芸術村と呼ばれるエリアがあった。その芸術村の中で、美大生の隅吉真佐美の死体が発見された。
├ 大倉崇裕

【読書】大倉崇裕『福家警部補の追及』

元登山家の狩義之は、未踏峰チャムガランガ登頂を目指す息子・秋人の大口スポンサーである中津川威彦がスポンサーを下りようとしていることを知り、重役会議が開催される前に中津河を殺害する。登山中にガレ場から滑落したと見せかけるが、その死に疑問を抱いたのが、警視庁捜査一課の福家警部補だった。
├ 小路幸也

【読書】小路幸也『夏服を着た恋人たち マイ・ディア・ポリスマン』

高校を卒業し、漫画家としてデビューした楢島あおいは、駅前の公園でオレオレ詐欺の現金の受け渡し現場らしきものを目撃する。紙袋を受け取った若い男の胸ポケットから、薄い紙片を掏りとったが、そこには「GT5901」と書かれていた。一方、あおいの父・明彦は帰宅途中に、行方不明になっている友人・脇田広巳の姿を見つける。
├ 島田荘司

【読書】島田荘司『占星術殺人事件』

画家の梅沢平吉は、占星術に基づき、6人の処女の肉体から完璧な1人の女性・〈アゾート〉を創り出す計画を立てたが、それを実行する前に平吉は密室の中で殺害されてしまう。しかし、平吉の死後、平吉の計画通り6人の娘たちが行方不明になり、日本各地で遺体の一部が切り取られた6体の死体が見つかる。事件から43年後、御手洗潔は、迷宮入りした事件に挑む。
└ 森博嗣

【読書】森博嗣『目薬αで殺菌します』

神戸で目薬の中身を劇薬にすり替えられるという事件が発生した。目薬の製造元TTK製薬では、サンプルを点眼しようとした社員が危うく被害に遭う事件が発生しており、探偵の赤柳はTTK製薬から調査を依頼される。サンプルの目薬に触れたのは、管理係の倉居三重子と、サンプルを使用しようとした直里浩文の2人だったが、三重子は1回目の聞き取りのあと失踪してしまう。
├ 海堂尊

【読書】海堂尊『チーム・バチスタの栄光』

東城大学医学部付属病院の不定愁訴外来、通称愚痴外来を担当する田口医師は、病院長の高階から呼び出される。病院内で行われている左心室縮小形成術、通称「バチスタ手術」は、開始以降26例続けて成功していたが、最近になって立て続けに3例失敗しているという。バチスタ手術を担当するチーム・バチスタのトップ・桐生医師が、失敗の原因がわからないため、第3者の目で手術を見てもらいたいと申し出、そのお鉢が田口に回ってきたのだった。
└ 米澤穂信

【読書】米澤穂信『本と鍵の季節』

図書委員の堀川次郎と松倉詩門は、1年先輩の浦上麻里から、自宅にある亡くなった祖父の金庫を開けて欲しいと相談を受ける。麻里は祖父から「大人になったら贈り物がわかるはずだよ」と言われていた。金庫が置かれているのは書斎。2人は書斎に置かれた遺品の中に、金庫を開けるためのヒントが隠されているのではないかと推理する。