├ 下村敦史 【読書】下村敦史『サハラの薔薇』 エジプト考古学者の峰隆介は、現地調査で未発見の石棺の発掘に成功した。しかし、石棺の中に寝ていたのは、ナイフで刺され、真新しい服を着たミイラだった。峰はフランスの博物館からの招聘に応じ、飛行機でフランスへ向かうが、飛行機はサハラ砂漠に不時着してしまう。生き残った乗客らは、その場に残って救助を待つ者と、オアシスを目指す者とに分かれ、峰はオアシスを目指すことを決意する。 2024.05.28 ├ 下村敦史
├ 小路幸也 【読書】小路幸也『アンド・アイ・ラブ・ハー』 古い建築物を写真に収めるのが趣味な健人の後輩・水上が、朝野料亭の風景を撮っていると、高校生数人にカメラを寄こせと絡まれた。たまたま通りがかった、元刑事の茅野がその場を収めたが、水上が中年男性に尾行されているのに気がつく。自宅へ送っていくのは危険と判断した茅野は、水上を古本屋〈東京バンドワゴン〉に連れてくるが… 2024.05.25 ├ 小路幸也
├ 貴志祐介 【読書】貴志祐介『コロッサスの鉤爪』 小笠原諸島周辺で飽和潜水の実験をしていた実験船〈うなばら〉から約200m離れた場所で、大型のゴムボートに乗って夜釣りをしていた布袋悠一が、海に投げ出された上、サメに水中に引きずり込まれて死亡した。布袋の婚約者・近藤有里は、事故と結論づけた警察の見解に納得できず、弁護士の青砥純子に調査を依頼してきた。 2024.05.21 ├ 貴志祐介
▼著者 ア行 【読書】伊園旬『ブレイクスルー・トライアル』 大手セキュリティ会社〈セキュア・ミレニアム〉が企画した、「ブレイクスルー・トライアル」というイベント。〈セキュア・ミレニアム〉の研究所に侵入し、内部に置かれているマーカーを奪取したのち、無事に脱出すれば賞金1億円。このミッションに、〈セキュア・ミレニアム〉を退職した門脇雄介と親友の丹羽史郎らのグループなど、書類選考を経た12のグループが挑戦するが、それぞれにこのミッションに挑む思惑があって… 2024.05.20 ▼著者 ア行
└ 岡崎琢磨 【読書】岡崎琢磨『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』 京都の古い家屋と家屋の隙間を抜けた先にひっそりと佇む喫茶店〈タレーラン〉。偶然この店を見つけた珈琲好きの僕は、長年追い求めた味の珈琲と、魅力的なバリスタ・切間美星に出会う。しかし、このバリスタ、珈琲ミルを回しながら謎を解く名探偵だった! 2024.05.17 └ 岡崎琢磨
├ 小路幸也 【読書】小路幸也『残される者たちへ』 マンモス団地・方野葉団地の小学校出身の川方準一のもとに、同窓会の招待状が届いた。幹事の名は押田明人。しかし、準一には押田についての記憶がない。同窓会当日に押田に話しかけられた準一は、向かいの部屋に住んでいた1番の親友だったと言われるが…一方、方野葉団地に住む芳野みつきには、事故で亡くした母の記憶が乗り移っていた。 2024.05.16 ├ 小路幸也
├ 横関大 【読書】横関大『ルパンの星』 北条美雲刑事は、三雲渉と約1年の同棲の末、別れてしまった。失恋の痛手で本領を発揮できない美雲は、警視庁捜査1課から所轄へ異動。そんな美雲の管内で、元警察官が殺害される事件が発生。久々に警視庁時代の相棒・桜庭和馬と組んで捜査を行うことになった。事件の容疑者はすぐに割れ、自殺しているのが発見されるが、これまた元警察官だった。 2024.05.13 ├ 横関大
├ 秋吉理香子 【読書】秋吉理香子『ジゼル』 東京グランド・バレエ団は創立15周年を記念して、15年間封印してきた『ジゼル』を公演することになった。15年前の公演で姫宮真由美が自らの代役を刺そうとして逆に刺され、死亡するという事件があったのだ。今回の公演でジゼルを演じるのは、その時の代役だった紅林嶺衣奈。そして、復讐の女王・ミルタを如月花音が演じることになった。しかし、真夜中の練習場で真由美の幽霊が出たり、団員の周りで不可解なことが起こり出す。 2024.05.12 ├ 秋吉理香子
▼著者 ヤ行 【読書】柳原慧『パーフェクト・プラン』 かつて新宿3丁目界隈に名を馳せたホステスだった小田桐良江は、他人の子を妊娠し、出産することを生業にしていた。そんなある日、自分が出産した子供が親から虐待されているのを見てしまう。それを知った元キャバクラの店長・田代貴司は、合法的に大金を稼ぐ方法を思いつく。 2024.05.11 ▼著者 ヤ行
├ 小路幸也 【読書】小路幸也『ヘイ・ジュード』 古本屋〈東京バンドワゴン〉の前の道が陥没してしまった。そこでガードマンとしてやってきたのが、研人のバンドでベースを弾いている渡辺君のお父さんだった。勤めていた企業をリストラされてしまったらしい。一方、IT企業社長の藤島の父で書道家の三吉が亡くなった。藤島は、三吉の記念館の館長になるよう、親戚から言われるが… 2024.05.08 ├ 小路幸也
├ 歌田年 【読書】歌田年『紙鑑定士の事件ファイル 紙とクイズと密室と』 紙業界紙『月間KAMI - ZINE』に、紙人32面相からのクイズが掲載された。その1問目、2問目に見事正解した自称紙鑑定士の渡部圭は、『月間KAMI - ZINE』の担当者・小牟田千果咲から、姉の自殺の真相を調べるのを助けて欲しいと依頼される。千果咲は姉の死を殺人によるものだと考えていたが、部屋が密室になっていたことから、警察は自殺だと判断していた。さらに、『月間KAMI - ZINE』に掲載した問題は、姉を殺害した犯人をあぶり出すためのものだった。 2024.05.06 ├ 歌田年
▼著者 サ行 【読書】杉井光『世界でいちばん透きとおった物語』 藤阪燈真は、ベストセラー作家の宮内彰吾と愛人の間に生まれた子供。母を亡くしたあと、書店でアルバイトをしながら生活していたが、宮内死去のニュースが飛び込んできた。燈真は認知されていないため、葬儀に出席しなかったが、後日異母兄の松方朋晃から電話がかかってくる。『世界でいちばん透きとおった物語』という小説を死ぬ間際に書いていたらしいが、何か知らないかと。燈真はバイトの傍ら、宮内の遺稿探しをはじめる。 2024.05.04 ▼著者 サ行
└ 中山七里 【読書】中山七里『彷徨う者たち』 東日本大震災から7年。仮設住宅から災害公営住宅への転居が進む中、一部の住民は仮設住宅からの転居を拒んでいた。そんな住民の対応にあたる町役場の掛川勇児が殺害され、内側から鍵のかかった仮設住宅の中で見つかった。 2024.05.03 └ 中山七里
├ 小路幸也 【読書】小路幸也『テレビ探偵』 バンドとして伸び悩んでいた〈ザ・トレインズ〉は、土曜日夜8時に生放送のコント番組『土曜だ!バンバンバン』を担当することになった。その生放送中、ドラマ『スパイハンター』のアクションスター・石垣剛がキャットウォークからロープを伝って降りるシーンで、ロープが切れて転落してしまった。〈ザ・トレインズ〉の付き人の葛西チャコが切れたロープの断面を見ると、刃物で切り込みを入れられた跡が… 2024.05.02 ├ 小路幸也
└ 近藤史恵 【読書】近藤史恵『カナリヤは眠れない』 雑誌社に勤める小松崎雄大は、金銭感覚が狂ってしまってカード破産を迎えようとしているような女性の特集を担当することになった。首を寝違えてしまった雄大は、偶然知り合った女性が勤める接骨院を紹介されるが、そこは雑居ビルの屋上だった。腕はピカイチだが、偏屈で変わり者の院長の合田。その前に、カードで身を滅ぼそうとしかかっている女性が現れるが、合田は彼女にただならぬ気配を感じる。 2024.04.28 └ 近藤史恵
└ 方丈貴恵 【読書】方丈貴恵『アミュレットホテル』 ホテルに損害を与えないこと、ホテルの敷地内で傷害・殺人事件を起こさないこと。この2つのルールさえ守れば、ルームサービスでピッキングツールや拳銃の弾丸を依頼しても応えてくれる、犯罪者御用達のホテル〈アミュレットホテル〉で殺人事件が発生した。しかも、犯罪が起きた部屋は密室。ホテル専属の探偵・桐生はさっそく密室の謎の解明と犯人探しに取りかかる。 2024.04.27 └ 方丈貴恵
├ 有栖川有栖 【読書】有栖川有栖『双頭の悪魔』 身近な人が巻き込まれた事件で心に傷を負ったマリアは、四国の山奥にある村に辿り着いた。そこは、廃村を買い取り、芸術家たちが暮らす村だった。実家ともほとんど連絡を取ろうとしないマリアを心配して、推理小説研究会の有栖川有栖や江神二郎たちは、マリアが滞在する村を訪れるが、村の入口の橋で追い返されてしまう。そして、橋の向こう側とこちら側で、殺人事件が発生してしまう。 2024.04.25 ├ 有栖川有栖
├ 横関大 【読書】横関大『ホームズの娘』 都内で飲食店を経営している金子隆志の妻・育美が殺害された。浮気がバレた隆志は育美から離婚を切り出されており、容疑者として隆志の名前があがったが、隆志には完璧なアリバイがあった。事件は、警視庁の刑事・北条美雲の推理で無事解決したが、犯人はモリアーティと名乗る人物から、インターネットで犯行方法を買ったと言う。そのモリアーティから、美雲とその先輩刑事・桜庭和馬に挑戦状が叩きつけられる。 2024.04.22 ├ 横関大
├ 三上延 【読書】三上延『ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道』 戦中、川端康成や久米正雄、高見順ら鎌倉文士が立ち上げた貸本屋〈鎌倉文庫〉。ここには、夏目家が寄贈した漱石の初版本なども並んでいたというが、千冊あったと言われる貸出本も、発見されたのは数冊で、残りは行方不明になっている。昭和、平成、令和のビブリア古書堂の娘たち、智恵子、栞子、扉子は、残りの鎌倉文庫の貸出本の行方を捜すことになる。 2024.04.20 ├ 三上延
├ 早坂吝 【読書】早坂吝『殺人犯対殺人鬼』 職員がいなくなった夜、孤島に建つ児童養護施設で暮らす網走は、剛竜寺翔を殺害するために部屋へ行ったが、すでに剛竜寺は殺害されたあとだった。翌朝、剛竜寺の死体が見つかるが、嵐のため職員はまだ帰ってこれない。探偵気取りの探沢ジャーロが捜査を開始するが、第2、第3の被害者が出てしまう。 2024.04.16 ├ 早坂吝
├ 貴志祐介 【読書】貴志祐介『ミステリークロック』 ミステリー作家・森怜子が所有する、人里離れた山荘に、弁護士の青砥純子と防犯コンサルタントの榎本径が招待された。晩餐会の後、明朝〆切りの仕事があると言って中座した怜子が、仕事部屋で殺害されてしまった。夫の時実玄輝は、この中に殺人犯がいるとして、犯人探しをはじめる。 2024.04.15 ├ 貴志祐介
└ 中山七里 【読書】中山七里『有罪、とAIは告げた』 日中技術交流の一環として、東京高裁に中国が開発した「AI裁判官」を導入することになった。過去に書いた判決文と習慣を入力すると、その裁判官の判決を再現できるという。そんな時、18歳の少年が飲んだくれの父親をめった刺しにして殺害するという事件が発生した。この事件を「AI裁判官」に裁かせると、死刑という判決が出た。 2024.04.14 └ 中山七里
├ 赤川次郎 【読書】赤川次郎『幽霊健診日』 警視庁捜査一課の宇野喬一警部が、女子大生の永井夕子とのデート中に気を失い、病院に搬送された。幸いすぐに意識を取り戻したが、翌朝、病院の休憩所で医師の神林早百合が殺害されてしまう。 2024.04.13 ├ 赤川次郎
└ 中山七里 【読書】中山七里『境界線』 浜辺で女性の遺体が見つかった。女性が所持していた免許証の名前と住所は、7年前の津波で行方不明となった苫篠刑事の妻・奈津美のものだった。さらに、津波で行方不明となっている男性の住民票を使った免許証と社員証を所持した男性の遺体が発見される。男性は、ナイフで刺されたのち、顎を砕かれ、手の指を切断されていた。 2024.04.08 └ 中山七里