伊坂幸太郎さんの『ゴールデンスランバー』を読みました
あらすじ
宮城出身の総理大臣・金田のパレードが仙台で行われた。
しかし、オープンカーでのパレードの最中、ラジコンヘリコプターに仕掛けられた爆弾により、金田首相が暗殺されてしまう。
暗殺犯として追われたのは、元宅配便ドライバーの青柳雅春。
2年前に、アイドル宅に押し入った男を取り押さえて一役ヒーローになった青柳は、首相暗殺の濡れ衣を着せられてしまう。
感想
国のトップがオープンカーでのパレード中に暗殺されてしまう。
方法こそ、銃と爆弾の違いはありますが、言うまでもなく、1963年に起きたJ.F.ケネディ暗殺事件が重ね合わされています。
J.F.ケネディ暗殺事件では、リー・ハーヴェイ・オズワルドが犯人として逮捕されましたが、真犯人は別にいるのではないかという陰謀説が今もなお公然と囁かれています。
この作品でも、青柳は濡れ衣を着せられた立場。
この窮地から、どう逃げ延びるのかという、スリルに満ちた作品になっています。
それにしても、青柳の周りは良い人ばかり。
というか、青柳が良い人なんでしょうね。
皆、青柳の無実を信じて協力してくれます。
青柳の逃走劇を描きながら伏線を張っていき、終盤にそれを回収するという、ミステリのお手本のような構成。
最後まで手に汗握る展開で、ページをめくる手が止まらなくなってしまいました。
伊坂幸太郎さんの作品は4冊目だったのですが、これまで読んだ伊坂幸太郎さんの作品というと、ちょっと不思議系のイメージがあったのですが、この作品は真っ向勝負って感じで、一番好みでした。
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