有栖川有栖さんの『マレー鉄道の謎』を読みました。
あらすじ
ミステリ作家の有栖川有栖と、犯罪学者の火村英生は、マレーシアの学生時代からの友人である衛大龍がオーナーを務めるキャメロン・ハイランドにあるホテル、ロータス・ハウスを訪れるが、百瀬夫妻が住むハリマオ・コテージの片隅に置かれたトレーラーハウスの中で男の死体が発見される。
ドアや窓は内側からテープで目張りされており、トレーラーハウスは密室になっていた。
翌々日には日本に帰国しないといけない2人をあざ笑うかのように、第2、第3の事件が発生する。
感想
『マレー鉄道の謎』というタイトルを見ると、エラリー・クイーンの国名シリーズを想像してしまうのは、私だけではないと思います。
事実、有栖川有栖さんの作品に関しても、探偵役による分類だけでなく、「国名シリーズ」として分類する方法もあるようです。
物語の中心は、やはり密室殺人というところになるでしょうか。
密室の謎が解ければ、自ずと犯人が見えてくる、ハウダニットの作品になっています。
ただ、密室トリックに関しては、正直期待外れ。
もっと突拍子もないトリックが使われるんじゃないかなと期待していただけに、ちょっぴり物足りなさを感じました。
『46番目の密室』に続き、(おそらく)2冊目の有栖川有栖さんの作品でしたが、私の好みから言うと、ちょっと軽快感に欠けるかなぁ。
秋の夜長に、じっくりと読書をするときに読みたくなるって感じでしょうか。
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