日本の技術を結集したアックスで冬のK2に挑む――
世界有数のアルピニストとなった奈良原和志は、製品のテストをするために登ったアマ・ダブラムで、コンビを組んだスポンサーであるノースリッジの若手社員・柏田を失った。
和志は次なる目標をK2の冬季単独登攀に設定し、柏田が生前温めていたアイデアを反映した新型アックスを実戦投入する。
笹本稜平さんの『K2 復活のソロ』を読みました。
あらすじ
ヒマラヤ屈指の難関ローツェ難壁を冬季単独登攀したことで、世界的アルピニストにのし上がった奈良原和志は、次なる目標を世界初のK2冬季単独登攀に設定する。
しかし、夏のテスト登攀で和志のアックスは先端が破損してしまう。
和志のスポンサーであるノースリッジが冬のK2に向けて準備したアックスは、和志とコンビを組んだ製品テスト中に落石事故で亡くなったノースリッジの社員・柏田が生前温めていたアイデアを反映させたものだった。
感想
『ソロ ローツェ南壁』の続編です。
こちらの作品から読みはじめることもできるようになっていますが、やはり『ソロ ローツェ南壁』から読んだ方が良いと思います。
そして、何より『ソロ ローツェ南壁』が面白い!
『ソロ ローツェ南壁』から読むのが、断然オススメです。
前作の『ソロ ローツェ南壁』でも、アックスが生死の境目を分けることになりましたが、今回もアックスがカギに。
ヒマラヤはもちろん、本格的な登山すら経験したことがない私ですが、実際の道具事情はどうなっているのでしょう?
根っからの技術屋なので、そんなところが気になって仕方ありません。
気になると言えば、和志の師でもある磯村の体調。
『ソロ ローツェ南壁』で膵臓ガンを患って、余命宣告を受けていることが明らかになりましたが、ガンの進行は遅く、和志の登山隊長を買って出てくれます。
しかし、目に見えなくても、ガンが身体をむしばんでいくわけで…
K2の登攀まで体調が持つのか、さらに続編の『希望の峰 マカル―西壁』まで命がもつのか、非常に気になるところです。
今回、和志はK2初の冬季登攀を目指しますが、現実世界でK2の冬季登頂に成功したのは、2021年のことだそうです。
この作品が刊行されたのは2019年のことなので、そろそろ冬季登攀が達成されるという、絶妙なタイミングで刊行されたことになります。
そのあたりも、作品にリアル感を与えているのかなぁと思いました。
作品の最後、ライバルの動向が気になるところですが、そのあたりは続編で明らかになるのでしょうか?
さらに厳しいマカル―西壁にターゲットを絞っているようなので、その成否も気になるところです。
登攀シーンが生々しく、手に汗握る描写になっているのが特徴的な作品。
機会がありましたらぜひ!





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