中2の夏休みを8月末閉店予定の西武大津店に捧げる。M-1グランプリに出る。高校入学から卒業までに髪がどれだけ伸びるか調べるために丸坊主で入学式に現れる…
成瀬あかりが宣言し、行動することはいつも友人の島崎みゆきの想像を超えている。
2024年『本屋大賞』受賞作!
宮島未奈さんの『成瀬は天下を取りにいく』を読みました。
あらすじ
成瀬あかりは、突然中学2年生の夏休みを、8/31に閉店する西武大津店に捧げると言い出し、ローカルテレビの中継に毎日映ることを夏休みの目標に掲げた。
さらに、親友の島崎みゆきを巻き込み、M-1グランプリの予選に出場してみたかと思えば、高校入学から卒業までの3年間で髪が何センチ伸びるかを調べるために、丸坊主で入学式に現れる…
200歳まで生きることを目標にする成瀬あかりの武勇伝。
感想
2024年の『本屋大賞』受賞作です。
基本的に天邪鬼な性格の私ですが、小説に関しては比較的”長いものに巻かれる”タイプで、面白そうな作品は手に取るようにしています。
確かに面白いのですが、『本屋大賞』を獲るまでの作品なのかなぁ?と思いながら読んでいたのですが、読み終わっての感想は「クセになる」というもの。
すでに続編の『成瀬は信じた道をいく』を読むのが楽しみになっていますし、さらに第3弾の『成瀬は都を駆け抜ける』が来月出版されると知って、今から待ち遠しくなっている自分がいます。
掲げる目標や言動、下手をすればただの”イタいコ”になりかねない成瀬ですが、それを”面白い”に変えてしまうのが、宮島未奈さんのすごいところでしょうか。
学生時代以降、なにかと縁のある滋賀県が舞台になっているのですが、ローカルネタでもここまで突き詰めれば面白くなるんだと感じさせてくれる1冊でした。
やっぱり『本屋大賞』はダテではないですね。
まだお手にとっておられない方は、ぜひ。






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