【読書】坂木司『アンと幸福』

坂木司 和菓子のアンシリーズ ├ 坂木司

梅本杏子がアルバイトをしている和菓子屋〈みつ屋〉東京デパート店の椿店長が、新しく銀座にできた旗艦店の店長として異動し、代わりに藤代店長がやって来た。
初日から自分のカラーを出してきた藤代だが、杏子の接客中に横入りをしてきて別の商品を勧めるというクセがあった。
藤代の考えがわからず、戸惑う杏子だが――。

坂木司さんの『アンと幸福』を読みました。

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あらすじ

江戸と長崎

アンが勤める〈みつ屋〉の椿店長が移動し、藤代店長がやってきた。
新しい店長と馴染めるかどうかといった不安が的中したのか、藤代はアンが接客中に横から口を挟み、別の商品を勧めることがたびたび発生する。

感想

「和菓子のアンシリーズ」の第4弾です。

今回は、人事絡みの変化が多く発生。
椿店長から藤代店長に交代し、バイトの先輩である桜井さんも、就職活動をはじめます。

新しい店長の藤代は、いろんな意味でクセのある人ですが、言動の真髄にあるものは真っ当な感覚をしているようです。
ただ、この業界での経験が浅いため、そのあたりの知識を身につければ、鬼に金棒と言ったところでしょうか。

読んでいるときは、ひょっとしてこの本がシリーズ最終作?と思いながら読んでいたのですが、最後まで読むと、まだまだ続きそうって思えてきました。

ほんわかとさせてくれる、心のオアシスのようなこのシリーズを、もっと続けてほしいなと思います。

収録作品

『江戸と長崎』のほか、『秋ふかし』、『掌の上』、『はしりとなごり』、『お菓子の神さま』、『湯気と幸福』が収められています。

秋ふかし

今年の〈みつ屋〉の秋のお菓子は『3種のきんとん』。
地方から出てきたおばあさんがそれを見て、「これは、からいもん?」と訊いてきた。さらに、別の商品を見て「こっちのトーマスも」と言うのだが…

掌の上

スーツ姿の男性がやってきて、部下たちとのお茶会で出すお菓子をオーダーしたいと言ってきた。
男性は、それを自分の手作りだといって配ったらしいのだが…

はしりとなごり

俳句サークルに所属する男子大学生2人がお店にやってきて、一般の結社との交流会に季節の和菓子を持っていったところ、反応がいまいちだったと言いだした。

お菓子の神さま

アンは銀座の旗艦店の店長になった椿とともに、和歌山へ出張する。
「お菓子の神様」と言われる田道間守命が祀られている橘本神社で行われる「全国銘菓奉献祭」に参加するのが目的だったが…

湯気と幸福

「全国銘菓奉献祭」の翌日、アンたちは帰りの電車までの時間を利用して、白浜アドベンチャーワールドを訪れる。

コメント

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