前作『レストア オルゴール修復師・雪永鋼の事件簿』から読むべし。そして、記憶が薄れないうちに読むべし。
雪永鋼が過去にオルゴールの修復の仕事を請けたことがある、洋服量販店の創業者・高藤敏弥が、オルゴールのコレクションを雪永に贈ると遺言を残して亡くなった。
なぜ高藤は顔を合わせたこともない雪永にオルゴールを贈ると決めたのか?
太田忠司さんの『夜想曲』を読みました。
あらすじ
オルゴール修復師の雪永鋼に、洋服量販店の創業者・高藤敏弥がコレクションのオルゴールを贈ると遺言に残して亡くなった。
かつて雪永は高藤のコレクションの中の1台を修復したことがあったが、直接顔を合わせたことはなかった。
なぜ高藤は雪永にオルゴールを遺すと決めたのか?
感想
6つの短編から成る連作短編集ととるか、1つの長編ととるかで悩んだのですが、「事件簿」に当たる部分以外のところに重要なストーリーが描かれているので、1つの長編として扱いたいと思います。
はじめにも書きましたが、ぜひ前作『レストア オルゴール修復師・雪永鋼の事件簿』から読んでみてください。
そして、その記憶が残っている間にこの作品を…
1巻、2巻としても良いくらい、前作を読んだことを前提に書かれた作品になっています。
多くは語るまい。
でも、読みはじめてすぐに気になることが出てくると思います。
その答えがなかなか出てこないので、最後の「夜想曲」ですべてが明らかになるのかな?と思っていると、思わぬところで答えを示されて、不意を突かれてしまいました。
各章のタイトルは、雪永がレストアしたオルゴールが演奏する曲。
BGMを選択するように、各章の内容に合った曲が選ばれています。
前作と併せてぜひ読んでみてください。オススメです。
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