米澤穂信さんの『愚者のエンドロール』を読みました。
折木奉太郎たち古典部4人は、2年F組の入須冬美に依頼されて、2年F組が文化祭で上映予定のビデオ映画の試写会に参加する。
しかし、ビデオは第1の被害者が殺害されたところで終わっていた。
なんでも、脚本を担当した本郷真由が途中で心身を病んで降板。誰も続きを書けないでいるという。
冬美は、奉太郎たち4人に、ストーリーの完成を依頼してきた。
米澤穂信さんの「古典部シリーズ」第2作です。
このシリーズを読んでいて不思議に思うのが、探偵役。
古典部部長の千反田えるの方が探偵役に向いている気がするのですが、なぜか(?)探偵役はホータロー。
千反田はアシスト役に回ることが多いようですが、この作品に関しては、アシスト役も十分には務まらなかったような気が…
ただ、追い込まれたときにホータローが正解を導き出す力は本物のようです。
そこかしこに伏線が張られているのですが、ここが怪しいかな?と思っても、軽いユーモアで流されてしまうので、なかなか尻尾を掴むことができません。
そして、ホータロー同様、正解の見当がつかないまま謎解きの時を迎えることになってしまいます。
まぁ、ホータローと私の違いは、その追い込まれた状況で、正解を導き出せるかどうかってところなんですが、これがまた大きな違いで…
「古典部シリーズ」を2作読み終えて、それなりに楽しめたわけですが、まだ米澤穂信さんという作家を十分に理解していない気がします。
次は、「古典部シリーズ」以外の作品に挑戦してみたいなぁと思っています。
過去の「米澤穂信」記事
過去の「古典部シリーズ」記事
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