【読書】辻堂ゆめ『卒業タイムリミット』

辻堂ゆめ ├ 辻堂ゆめ

高校教師の水口里紗子が誘拐、監禁された。
公開された動画によると、卒業式が行われる3日後の午前10時に里紗子を殺害するという。
犯人の指示により、クラスも性別も異なるバラバラの4人が集められ、謎を解けと指示される。
「真相は君たちにしか分からない」というのだが…

辻堂ゆめさんの『卒業タイムリミット』を読みました。

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あらすじ

私立欅台高校の英語教師・水口里紗子が誘拐、監禁された。
犯人によって公開された動画によると、3日後の卒業式が始まる午前10時に里紗子を殺害するという。
高校に入学してからグレて不登校を繰り返し、補習を受けてなんとか卒業にこぎ着けた黒川良樹のもとに、犯人から体育館裏に来るよう指示する手紙が届く。
同様にして集められたのは、学校一の美少女・小松澪、サッカー部のエースだった荻生田隼平、成績1位の高畑あやねという一見バラバラの4人。
手紙には「真相は君たちにしか分からない」と書かれているのだが…

感想

辻堂ゆめさんの作品は、これが2作目です。
他にも何冊か読んだつもりでいたのですが…

以前読んだ『二重らせんのスイッチ』は出生の秘密が関係する作品。
この作品にも出生の秘密が出てくるのですが、偶然かな?

誘拐された水口里紗子は、男子を中心に生徒から人気のある英語教師。
自由奔放なところがあり、そこが人気の一因でもあるのですが、同僚の教師ら一部の人たちからは敵視されている面も。
良樹たちは、特に里紗子と仲の悪かった教師たちに的を絞り、犯人探しを進めます。

欅台高校では、理事長の指示により、『告白カード』という作文を毎月書くことになっていますが、自分自身を第3者目線で見つめ直すことにもなり、良さそうだなと思いました。
特に、高校生くらいの年代の子供たちには効果的ではないでしょうか。
まぁ、天邪鬼な私だと、ひねくれたことしか書かなかっただろうなと思いますが…

犯人が誰かという点については早い段階でわかりました。
しかし、その動機についてはまったく考えが及ばず。
正しいやり方だとは思えませんが、自分の中でけじめをつける方法として、このような手段に出てしまったのかな?
教育者として、過去の罪を償う方法もあったと思うのですが。

捻りは入っているものの、話としては比較的シンプル。
でも、そこに人間臭さが加えられていることで、良い作品に仕上がっているのかな?と感じました。

他の作品も手に取ってみたいと思います。

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