【読書】方丈貴恵『少女には向かない完全犯罪』

方丈貴恵 └ 方丈貴恵

少女は力いっぱい手斧を私の胸へと振り下ろした――。
「完全犯罪請負人」として、依頼を受けて完全犯罪を行ってきた黒羽烏由宇が目を覚ますと、人工呼吸器が繋がれた烏由宇の顔が目の前にあった。
4ヶ月前、烏由宇はビルの屋上から突き落とされ、かろうじて一命をとりとめていたが、今朝起こした心臓発作の影響で、幽霊になってしまっていた…

方丈貴恵さんの『少女には向かない完全犯罪』を読みました。

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あらすじ

「完全犯罪請負人」の黒羽烏由宇は、ホワイトデーの夜、ビルの屋上から突き落とされた。
一命はとりとめたものの、4ヶ月間意識不明の状態が続き、ついに心臓発作を起こした影響で幽霊になってしまった。
烏由宇が、3/14の夜に会う予定だった依頼人との待ち合わせ場所へ行くと、依頼人の娘で霊感が強い音葉が待ち受けていた。
その夜、音葉の両親は「完全犯罪請負人」によって殺害されたのだという。

感想

『アミュレットホテル』『時空旅行者の砂時計』に続き、3冊目の方丈貴恵さんの作品です。

前の2作同様、ちょっと変わった設定。
設定を現実世界から少しずらすのが方丈貴恵さんの作品の特徴なのかな?

終盤、というか、後半はまるでマジックを見ているような展開。
カードを裏返すたびに違う絵が出てくるみたいな…
矢継ぎ早に2転3転させるだけなら誰でもできる!なんて思ってしまうのですが、最後にはしっかりと伏線が回収されていて、思わず唸ってしまいました。

黒羽は、依頼人を装った人物に殺されかかったことがあるというエピソードを持っているようですが、それを考えると、石持浅海さんの「殺し屋シリーズ」の、仲介役を2人挟むという方法は理にかなっているのかな。
まぁ、黒羽の場合はそこにも思惑が隠されていたようですが…

途中まではタイトルにいまいちピンときていなかったのですが、終盤にそういう意味だったのかと…
キャッチーなタイトルだけではなく、内容をよく表したタイトルになっていました。

少しページ数が多いですが、面白い作品でした。

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