【読書】早坂吝『ドローン探偵と世界の終わりの館』

早坂吝 ├ 早坂吝

谷間の村にそびえる廃墟となった奇妙な屋敷。
その屋敷を北神大学探検部の部員7名が探検することになったが、”ドローン探偵”と呼ばれる飛鷹は直前に両脚を骨折し、ドローンの”目”を通して屋敷を探検することに。
しかし、屋敷に侵入した6名の部員に、何者かが刃を向ける。
“ドローン探偵”は事件を解決できるのか?
映像化不可能な1冊!

早坂吝さんの『ドローン探偵と世界の終わりの館』を読みました。

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あらすじ

13年前、谷間の村・三豆ヶ村に資産家が現れ、村に不釣り合いな屋敷「ヴァルハラ」を建てたが、屋敷に移り住んで間もなく、その資産家は死亡してしまった。
その廃墟となった屋敷を、北神大学探検部の部員7名が探検することに。
しかし、メンバーの1人・飛鷹六騎は、直前に起きた事件を解決する際に両脚を骨折。車の中からドローンに搭載したカメラを通して屋敷を探検することになる。
しかし、屋敷に侵入して間もなく、胸にナイフが刺さった部員の死体が見つかる。

感想

早坂吝さんの作品は、これで4作目になります。
この人の作品は、クセがあるんだよなぁと思いつつ、つい手に取ってしまうんですよね。
この作品も、北欧神話が織り交ぜられていて、特に前半が読みづらい…
そして、フェアとアンフェアの間の微妙なラインを突いた設定…
以前読んだ『〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件』同様、映像化は不可能ですね。

世間から”ドローン探偵”と呼ばれている飛鷹六騎は、自らのことを”ドローン探偵”と呼ばれるのが嫌で、”黒羽を継ぐ者”と呼ばれたいらしい。
その”黒羽”とは、8年前に放送されたTVドラマ『黒羽刑事』の主人公を指していて、鳥と会話できたり、何百羽もの鳥にぶら下がって空を飛んだりしていたのだとか…
その黒羽を継ぐ者を自称する六騎は、ポケットに小さなドローンを忍ばせ、途中で成長が止まってしまった小さな身体を活かして、大型ドローンにぶら下がって空を飛ぶという、物語の中のような人物設定(まぁ、その通りなのですが…)。
この作品では、その六騎が成長するところも見物になっています。

事件を解くための大きな鍵はすぐにわかりました。
私と妻の関係がまさにそうなので、瞬殺。
鍵がわかっただけで、犯人には辿り着けませんでしたけどね。

あと、早坂吝さんが物語全体に張った設定の罠を解くための鍵はまったく気づけず。
そんなところまで見てないよーと言いたくなりますが、フェアであることの証明でもありましたね。

慣れない北欧神話とか、明かされてビックリのトリックとか…ちょっと疲れたので、次はちょっと軽い作品を読もうかなぁと思っています。

コメント

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