【読書】中山七里『越境刑事』

中山七里 高頭冴子シリーズ └ 中山七里

新疆ウイグル自治区出身の留学生ら2人が立て続けに殺害される事件が発生。
「県警のアマゾネス」こと高頭冴子警部は、事件に中国公安部が関与していることを突き止めるが、活動家の夫を持つ女性を拉致して中国へ出国されてしまう。
『逃亡刑事』の「高頭冴子シリーズ」第2弾。

中山七里さんの『越境刑事』を読みました。

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あらすじ

千葉県警管内で、新疆ウイグル自治区出身の留学生が立て続けに3人行方不明になった。
そして、ついに留学生のヤシンジャン・カーリが殺害される事件が発生。
カーリはSNSで中国共産党による新疆ウイグル自治区住民への迫害を訴えていた。
さらに、カーリがアルバイトをしていたウイグル料理店の店主も殺害される。
「県警のアマゾネス」との異名を持つ高頭冴子警部は、中国公安部の関与を突き止めるが、警察に保護を訴えていた女性を連れて中国へ出国されてしまう。

感想

「高頭冴子シリーズ」の第2弾です。
『越境刑事』の”境”とは、県境のことではなく、国境のことだったんですね。
国境を越えてしまえば、警官もただの人。
『連続殺人鬼カエル男』や、『魔女は甦る』など、中山七里さんは時々警察官がボロボロになるまでの試練を与えますが、この作品も負けず劣らず。
なかなかハードな作品になっています。

前作『逃亡刑事』では、警官殺しの罪を着せられて、8歳の少年と共に逃げ回ることになりましたが、今回は中国の新疆ウイグル自治区へ。
中国共産党による迫害が行われているといわれる土地で冴子が目にしたものは、おぞましい光景でした。

とにかくタフな冴子。
続編はあるのかな?と考えるのですが、『逃亡刑事』、『越境刑事』と、よりハードになってきたことを考えると、これ以上ハードになると冴子の身体がもたなくなってしまいそう…

この作品を読みながら、大学の研究室にいた内モンゴル自治区出身の先輩は、今どうされているかな?ってことを考えていました。
たしか、日本の企業に就職されたと思うのですが、教授の退官パーティーには顔を出されていなかったので、懐かしいなぁと思いながら、顔を思い浮かべていました。

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