【読書】パトリシア・コーンウェル『烙印』

パトリシア・コーンウェル 検屍官シリーズ ├ パトリシア・コーンウェル

川沿いのサイクリングロードで、女性が死亡しているのが見つかった。女性はまるで雷に打たれたかのような死に方だったが、検屍官のケイは、現場で死体を確認し、雷によるものではないと判断する。
一方で、ケイが部下を罵倒し、平手打ちしていたという911番通報が入るなど、またしても窮地に立たされる…
「検屍官シリーズ」第24弾!

パトリシア・コーンウェルの『烙印』を読みました。

あらすじ

ジョン・F・ケネディ公園のサイクリングロードを走行していた女性が死亡しているのが見つかった。
亡くなったのは、奇しくもその日、CFC(ケンブリッジ法病理学センター)の局長、ケイ・スカーペッタが2度も見かけた女性だった。
さらに、ケイが部下を罵倒し、平手打ちしていたという911番通報があったり、ピート・マリーノ刑事のもとに、インターポールを名乗る男から電話が入るなど、不穏な動きが…

感想

「検屍官シリーズ」の第24弾です。
前作の『邪悪』は、少しすっきりしない終わり方だったため、この『烙印』でそのあたりが明らかになるのかな?と思ったのですが、何でもなかったかのような始まり方…
まぁ、ケイたちのことですから、難局を無事乗り切ったのでしょう。

リアルな司法を舞台にした日本の作品と言えば、私の好きな濱嘉之さんの作品がありますが、濱さんの作品は、部下に恵まれている(というか、優れた部下を選りすぐってスペシャルチームを作っている)イメージがありますが、ケイ・スカーペッタは、いつも部下や周りの人間に足を引っぱられているイメージ。
まぁ、このあたりもリアリティがあって面白いのですが。

物語の最後には、驚愕の真実が明らかになります。
この先どうなってしまうのか、胸騒ぎがしてしかたありません。
その一方で、最後は家族、友人が勢揃い。
これまでにないエンディングだったので、このシリーズにしては珍しく(?!)心拍数が落ち着いた状態で本を閉じられる作品になっていました。

さて、一時期読むのが止まっていた『検屍官シリーズ』ですが、日本で刊行されている作品は、次の『禍根』だけとなりました(来月にはさらに次の作品『憤怒』が刊行されるようですが…)。
ようやく追いついてきたなぁという印象。
この『烙印』から、次の『禍根』までは、出版間隔が5年空いているので、物語の中の時系列がどうなっているのか気になるところです。

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