内田康夫『イタリア幻想曲 貴賓室の怪人II』

内田康夫さんの『イタリア幻想曲 貴賓室の怪人II』を読みました。

学生時代ヨーロッパを旅した浅見の兄・陽一郎がイタリアで出会った日本人が、数日後に事故死した。そして二十七年後、豪華客船「飛鳥」で世界一周クルーズ中の浅見のもとに依頼が舞い込む。
イタリアのトスカーナ地方にあるカッシアーナ・アルタという村にあるヴィラ・オルシーニに豪華客船「飛鳥」の乗客たちが予約を入れて間もなく、「貴賓室の怪人に気をつけろ」という脅迫状が届いた。浅見に助けを求めたのはそのヴィラを手伝う若狭優子からのものだった。
浅見たちが到着して間もなく、カッシーナ・アルタでは日本人画家の殺人が発生する。そこには、キリスト教の聖遺物に関する秘密が関わっていた。

『貴賓室の怪人「飛鳥」編』の続編となっています。
『貴賓室の――』で豪華客船「飛鳥」に乗船することになった浅見は、香港寄港中に発生した殺人事件に巻き込まれることになりましたが、事件解決後も「貴賓室の怪人」とは誰を指すのか、「飛鳥」に浅見を乗船させたのが誰であるかはわからないままでした。
そして、地中海クルーズの最中、浅見のもとに「貴賓室の怪人に気をつけろ」という脅迫状が届いたと、イタリアのトスカーナ地方でヴィラを手伝う若狭優子から助けを求める手紙が届きます。浅見はさっそくトスカーナを訪れるオプショナルツアーに飛び入り参加しますが、浅見を待ち受けていたのは殺人事件とキリスト教の聖遺物に関する秘密でした。

浅見の兄・陽一郎が学生時代に赤いおんぼろのアルファロメオでヨーロッパを旅して廻ったというエピソードを聞いて、急に陽一郎との距離が近くなったような気がしました。
陽一郎というと、お堅い官僚のイメージが強かったのですが、同じく、赤いおんぼろのアルファロメオを所有したことのある私としてはなんだか急に身近な存在に思えてしまうのでした。

 

 

 

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