【読書】一色さゆり『コンサバター 失われた安土桃山の秘宝』

一色さゆり コンサバターシリーズ ├ 一色さゆり

今回修復士のスギモトと助手の糸川晴香が手がけるのは、焼失したはずの安土城の襖絵を、屏風に仕立て直した『四季花鳥図』。
所有者であるイギリスの蒐集家が、欠損した「春」の部分を3人の修復士に修復させ、コンペティションを行うという。
「コンサバターシリーズ」第3弾!

一色さゆりさんの『コンサバター 失われた安土桃山の秘宝』を読みました。

あらすじ

安土桃山時代の絵師・狩野永徳の落款が記された屏風『四季花鳥図』。
約400年前に焼け落ちた安土城と共に焼失したはずの絵を、イギリスの蒐集家・パトリシアが所有していた。
しかし、「春」の部分が欠落しており、パトリシアは3人の修復士にコンペティションを持ちかける。
修復士のスギモトは、助手の糸川晴香とともにロンドンから京都へ飛ぶ。

感想

「コンサバターシリーズ」の第3弾です。
今回修復するのは、焼失したはずの安土城の襖絵を屏風に仕立て直したもの。
狩野永徳の落款が記された『四季花鳥図』は、「春」の部分が欠損してしまっています。
そこに大きく関わってくるのが、スギモトの父親である桂二郎。
本作では、桂二郎の半生が明らかに。強いては、スギモトの幼少期のエピソードも明らかになることになります。

修復という仕事を通して、美術品との接し方を知ることができる本シリーズ。
これぞ一色さゆりさんだなぁと思ってしまいます。先日読んだ『カンヴァスの恋人たち』のような作品も好きですが、やっぱり一色さゆりにしかかけない作品となると…と思ってしまうんですよね。

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