内田康夫さんの『不等辺三角形』を読みました。
あらすじ
仙台簞笥の職人・井上孝夫は、名古屋の家に伝わる「幽霊簞笥」を修理することになった。作業場に置いた簞笥を詳しく調べてみると、隠し棚から漢詩のようなものが出てきた。井上は簞笥の修理を依頼した男性に連絡をとろうとするが、男性は簞笥を預かった日の夜に殺害されていた。さらに、井上の家に「幽霊簞笥」を見に来た男性も東松島市の海岸で死体となって発見された。
「幽霊簞笥」の持ち主である正岡佑直から捜査を依頼された浅見は、修理中の「幽霊簞笥」がある東松島市の井上の工房を訪ねる。
感想
「幽霊簞笥」の隠し棚から見つかった漢詩と、隠し棚の蓋に書かれていた「在不等辺三角形之重心」という文字をもとに浅見が謎解きを行います。
この、謎解きを中心としたストーリー展開は、浅見と共に推理する楽しみを味合わせてくれます。
『不等辺三角形』というタイトルからは、日本地図上の三つの地点を結んでできる三角形を想像してしまいましたが、実際はもっとミクロな話で、庭園内に描かれる三角形を指しています。
タイトルから勝手に想像したイメージのせいか、スケール感に乏しいように感じたのはご愛敬でしょうか。
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